」(
ウィスコンシン)]]
」(
M1A1)]]
」(
F-15C)]]
兵器(へいき)とは、
戦争において使用する全ての
車両、
航空機、
船舶、設備等の事を指し、敵となった目標を殺傷、破壊するための機械装置である。兵器は用途別に細かく分類され、その種類は膨大な数に上る。
「武器」との関係
個人が装備する狭義の
武器は兵器には含まれないとする場合もあるが、逆に兵器は広義の武器に含まれ、両者の区別はあいまいである。一般に武器は戦争以外の、例えばケンカで使用される物も含まれるが、兵器は戦争等で使用される物に限定される。
兵器の特徴
最新技術と枯れた技術
兵器の開発には多くの資金と人材が使われ、生み出された
軍事技術が軍事以外の民生用途にも広がる場合が多いが、逆に軍事以外の民間で開発された技術が兵器に転用される場合もある。
兵器は民間で使用される製品に比べて、過酷な環境での使用が避けられず、長期間保管後に激しく使用される傾向があり、生産数も限られる、なによりその機能不全は人命や戦争の勝敗に直接関わるために、信頼性(Reliability)や可用性(Availability)が強く求められる。
性能向上を求めて新たな兵器が開発された場合でも、戦場での実戦使用を経なければ兵器としての完成度は不十分として扱われるのが通常であり、最新軍事技術が量産兵器となって現れるまでには5年や10年といった長い年月を必要とする。民生品での新製品開発では1年や2年といった短期間で量産へ移されるので、これと比べれば軍事技術は保守的であり、特にコンピュータ技術や無線通信技術に代表される電子装置ではこの傾向が強く、兵器の配備後十年以上経過して、民間製品としては陳腐化したようなものであっても、これに代わる新たな兵器を開発して検証・量産・訓練・配備する大きなコストやリスクを避けて、枯れた技術に基づく兵器が使用され続ける場合がある。
性能
兵器の性能について比較が行なわれる場合があるが、兵器は使用する環境や操作する兵士の練度によって得られる成果に違いが生まれる。
開発の考慮点
兵器開発では以下の点が考慮される。
- 目的
- 実現可能性(Feasibility)
- 開発期間
- 調達費と維持費を合わせたライフサイクルコスト
- 性能・能力・特性等
- 命中精度、速度、燃費といった主要な性能
- 小型・軽量といった運搬性や可搬性
- 耐久性
- 整備性・保守性
- 習熟容易性
- 使い易さ − 人間工学からの配慮も含む
- 製造の容易性
- 他の兵器との相互運用性
- 国内や周辺国への政治的配慮
自国の技術レベルを正しく認識しながら段階を踏んだ開発が求められ、あまり急激な技術を国内開発に求めても失敗するリスクが高くなる。
敵国や仮想敵国の兵器性能や兵器体系も考慮されねばならない。敵国に対して過剰な性能の兵器を作る余力があれば、他の戦力の充実に振り向ける方が得策である。また、敵国や仮想敵国が類似兵器の開発や、技術漏洩によって開発に成功してしまった場合、その対抗手段の有無が考慮される。例えば
レーダーに対するチャフなどである。ただし
原子爆弾のように特殊な例外もある。
開発・量産・調達
兵器の開発・量産は国営企業や民間企業が行なう。
自国単独の技術力で求める兵器の開発が可能か否かが重要な要素となり、国内での独自開発が難しい場合は他国との共同開発や、外国から兵器そのものを購入すること、製造技術の購入、
ノックダウン生産や
ライセンス生産を行なうことになり、外国製兵器の模造を行なう国もある。また、他国の技術を購入してこれを改良する場合もある。一方で、コストよりも国内メーカーの技術育成などを考慮し、あえて自力開発やライセンス生産を行う場合もある。
兵器全体や主要部品を自国内で生産せずに他国からの輸入に頼る場合には、何らかの事情でその入手が困難になった場合に、保守整備や修理などに支障が出るリスクが考慮される。
近年は電子機器類の多用などから、兵器の開発・製造コストが高騰する傾向にある。この為、
F-35の開発の様に、ほぼ同一の機体構造を用いながら様々な派生タイプの機体を開発する統合打撃戦闘機(JSF:Joint Strike Fighter)計画や、
NATOのように軍事同盟を結び、一国では賄いきれない兵器コストを相互に補完しあうことで削減する試みも行なわれている。
兵器の種類
大分類
- 用途別
- 運用場所別
- 破壊規模別
- 加害対象別
- 殺害目的の有無別
その他の分類
による
核爆発現在、
核兵器を上回る威力を有する兵器は存在しない]]
兵器保有での考慮点
政治的配慮
兵器を保有する場合は、国内世論や周辺国、同盟国等の理解も得ねばならない。軍備の大幅な増強や、
核兵器、
空母、
潜水艦の新規保有といった戦力バランスの変更が起きる場合は、周辺国の緊張を生じる危険がある。
日本では、過去に導入した
イージス艦や
F-4EJ改などの様に、あえて対地攻撃能力を省いた兵器を選択することで、周辺国からの緊張をまねかないように配慮した事がある。残念ながらこういった事情が国内外に100%理解されているかは不明である。
この例のように日本だけに限らず多くの先進国では、採用される兵器が常に敵への加害性能やコストのみを考慮して採用されるとは限らず、過度に周囲の緊張を招くことで互いに軍備の拡張競争に入らない様に常に注意が払われている。
だが、採用されたのはベレッタ社の「
M92F」であった。この事態に「P226の製造が旧敵国の
西ドイツの会社が行う為にM92Fが採用された」などという噂も囁かれたが、実際にはイタリアを含む
地中海沿岸に
対空ミサイル部隊を配置しようとしていたアメリカ政府が、反発が予想されたイタリア国民に対する懐柔を図ったためであった。しかも「M92F」は射撃をしているとスライドが割れて後方に飛んでくるという欠点が見つかり、
特殊部隊などでは選定に漏れた「P226」を、
海兵隊では信頼性が高かった「M1911A1」を好んでサイドアームとして使用しているという。
日本の
航空自衛隊のFS-X(次期支援戦闘機:現在の
F-2)国産開発に対する、対日貿易赤字などを理由としたアメリカ政府の圧力も有名である。
戦局
1938年の
ドイツでも
ソ連の
T-34に対抗する
戦車として
III・
IV号戦車の後継種開発が行われた際、ドイツ軍上層部の要求にMAN社とダイムラー・ベンツ社が設計案に基づいた模型を提出。ダイムラー社の設計は斬新であり、総統の
アドルフ・ヒトラーもダイムラー社案をいたく気に入っていた。しかし、砲塔の試作が間に合わずMAN社の案(後の
パンター戦車)が採用された。MAN社の案が採用されたのは、何よりT-34がドイツ戦車を次々と葬っていた為、時間がなかった(待てなかった)事が挙げられている。
この様に時間的制約やその時の同盟国との政治的衝突や経済的状況等、様々な不確定要素が障害となる可能性も十分にある。
兵器に対する規制
出典・注記
関連項目
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