地理
現在の奈良市は、
奈良県の北部一帯を占める広域市で、同時に
奈良盆地の北端にも当たる。市東部は
大和高原にあたり、標高300mから600m級の高地が続く。北境は古代に平城山(ならやま)と呼ばれた丘陵地帯で
京都府と接している。平城山を越えて山城と通じる奈良坂は古来より有名であった。
市域は東西に広く、(1)東部の山間地、(2)文化財を多数抱えて、
国際観光文化都市としての顔を持つ中東部の市街地、(3)住宅地として開発が行われてきた西部と、複数の顔を持ち、同市内でありながら、街の雰囲気、住民の指向は違いを見せる。
都市名の由来
市街地が広がる一帯は平坦な地形で、この
均したような地形が、「
奈良」の都市名の由来となったのではないかとする説が有力である。なお『
日本書紀』によれば、官軍が草木を踏みならしたことから付近の山が那羅山と名付けられ、「なら」という地名が生まれたとされる。
現在の漢字表記は「奈良」だが、古文書等の中では、「那羅」「寧楽」「平城」(読み方はいずれも「なら」と思われる)とも表記されている。
また、一部の者が奈良の語源を朝鮮語で国を意味する「ナラ」に求めているが、国の読みは古代から「クニ」であり、国をナラと書き記した文献は一切見当たらない。よって奈良を朝鮮語起源とすることは全く根拠に乏しい俗説である。
人口
- データ出典 奈良県統計課の調査による各年10月1日の人口。
- 2007年10月1日現在 : 367,581人
- 人口増加率(2002年→2007年) : -1.6%
※2002年の人口は、奈良市・月ヶ瀬村・都祁村 合算
歴史
※ 市制施行以前の奈良市については、「奈良」のページも参照。
奈良市街地の西には、
ウワナベ古墳など5世紀の巨大古墳が築かれ、佐紀古墳群を形成している。
和名抄に見える
大和国添上郡山村郷、楊生郷、八島郷、大岡郷、春日郷及び
添下郡佐紀郷、鳥貝郷の地であった。
現在の奈良市に位置する地域が日本史の舞台に登場するのは、
710年に
都が
藤原京から
平城京に遷ってからのことである。その後、何度か短期間の遷都があったものの長岡京に遷る
784年まで、この地が日本の中心となっていた。長岡京への遷都後も、
東大寺や
興福寺などの仏教寺院勢力がこの地域に残り、「
南都」と呼ばれた。
中世になってからも、興福寺が大和
守護職に任じられるなど、広大な
荘園を有する仏教寺院勢力は依然として影響力を保持していた。むしろ大寺院の勢力は戦乱の時代においてこそ影響力が大きく、そのために何度か戦火に見舞われた。二度の大仏焼失事件(
南都焼討と
東大寺大仏殿の戦い)などはその象徴といえる。
室町時代から
戦国時代にかけて、他国の所領は勿論の事、近在の物も在地の大和武士団が実効的な支配を行うようになったために、大寺院の勢力は衰えた。
太平洋戦争中では、京都と共に大規模な空襲を受けなかったため、多くの文化遺産が残された。
近代
現代
行政
- 市長:藤原昭(2005年8月 -)
- 副市長:福井重忠(同前助役、元収入役、2007年4月 -)
- 市議会:定数46(奈良選挙区:44、月ヶ瀬選挙区:1、都祁選挙区:1)
- 議長:峠宏明(創政会、2007年6月 -)、副議長:松田末作(政翔会、2007年6月 -)
- 政翔会:10、公明党:7、創政会:7、日本共産党:7、政友会:4、市民クラブ:3、無所属:5
市庁
奈良市では市役所を「奈良市庁」と称する。但し、市庁に併設された
郵便局は「奈良市役所内郵便局」と名乗る。
国の機関
施設
司法機関
姉妹都市・提携都市
国内
海外
経済
県庁所在地であるため、県の機関以外に、国の機関や各種金融機関、大企業の支店が集積している。地元企業としては奈良県下一円に支店を有する
南都銀行や、県内でバス事業を展開する
奈良交通(
近鉄グループ)が有名。また、本社は大阪市であるが、奈良県一円に鉄道網や百貨店を展開する
近鉄も奈良県の経済に大きな影響力を持つ。近鉄や奈良交通は観光産業と密接な関係を持っている。
奈良観光は、
京都市や
大阪市からの日帰りで行われることが多いため、地元資本の宿泊業は盛んではない。また、奈良公園周辺の多くの店は、20時頃に閉店する。
居酒屋等は
新大宮駅や
大和西大寺駅・奈良駅周辺に多いと思われがちだが、
阪奈道路沿い(国際ゴルフ場周辺)や学研都市周辺(押熊)にも居酒屋・飲食店等が増えている。
1950年以降、
学園前駅を中心とした平城宮跡以西地域(西奈良)において、近鉄グループを中心とした民間企業主導の宅地開発が行われた。市内中心部では採掘作業中に古代遺産が発見され作業が中止される場合がある為、都市開発は順調とはいえない。
2010年(
平城遷都1300年記念事業開催年)を目処に、JR奈良駅周辺連続立体交差事業や大宮通り線(4車線から8車線に)の高架化、平城宮跡大極殿復元、唐招提寺金堂修復工事、興福寺伽藍復元などが、完成する見込みである。
市内にあるメーカー
商業施設
※隣接市の商業施設では、イオン奈良登美ヶ丘ショッピングセンター(生駒市)やイオン高の原ショッピングセンター(木津川市)を利用する奈良市民も多い。
学校
小学校
- 国立
- 奈良教育大学教育学部附属小学校(高畑町)
- 奈良女子大学文学部附属小学校(百楽園)
- 市立
- 私立
中学校
- 国立
- 市立
- 私立
【廃校:平成以降のみ】
小中一貫校
高等学校
中等教育学校
大学・短期大学
交通
鉄道では、
JR西日本が収める地域は少なく、西部の住宅地の通勤需要は専ら
近鉄が担っている。市内の道路は交通量に比べて狭い道路が数多く見られ、県庁所在都市では珍しく
鳥取市同様に
高速自動車国道がないが、一般有料道路(第二阪奈道路)で大阪都心部に行ける為に鳥取市の場合と事情が違う。
計画中の
京奈和自動車道(
一般国道24号バイパス)についても、
平城宮跡付近を通るため、市内を通過する区間のルート策定ができておらず(2007年8月現在)難航している。市内北部の東西の移動は近鉄の利用がかえって便利である。奈良公園等観光スポットには、駐車場は多くなく休日には慢性的に渋滞も発生するため、公共交通機関の利用が賢明である。
鉄道
バス
道路
幹線市道
純民間有料道路
観光
旧跡
主な宗教施設
神社
寺院
磨崖仏
- ほうそう地蔵(国史跡)
- 地獄谷聖人窟の線刻磨崖仏(国史跡)
- 春日山石窟仏(国史跡)
主な観光地
祭・行事
-
若草山山焼き(1月)
-
大安寺光仁会(1月)
-
東大寺
修二会(お水取り)(3月)
-
西大寺大茶盛式(4月)
- 平城遷都祭(4月)
- 薪御能(5月)
-
唐招提寺うちわまき(5月)
- 率川神社三枝祭−ゆり祭−(6月)
- 大安寺竹供養(6月)
-
大文字送り火(8月)
-
春日大社万燈籠 (2月、8月)
-
なら燈花会(8月)(なら燈花会)
- バサラ祭り(8月)
- 芝能(9月)
- 采女祭(9月)
- 鹿の角きり(10月)
-
正倉院展
- 正倉院展の開催時には奈良市及びその周辺の多くの寺社が秘仏の特別開扉や特別展示などを行う。
-
春日若宮おん祭(12月)
土産物
施設
博物館
文化施設
娯楽施設
関連人物
歴史的人物
奈良市出身の一般の有名人
政官界
学究
芸術
芸能
マスコミ
スポーツ
名誉市民
その他
- 奈良市の電話番号の市外局番は奈良第1MAである「0742」で、都祁地区及び月ヶ瀬地区は奈良第2MAである「0743」を使用しているが、奈良第1MAと奈良第2MAは同一市内扱いとなっているため、市内料金が適用される。旧奈良市域は1982年に市外局番が統一された。
- 上記のほかの奈良第2MAの地域は、大和郡山市、天理市、生駒市、山添村および京都府相楽郡の笠置町と南山城村、大阪府四條畷市田原台地区であり、奈良第2MAからは市外局番なしで通話可能、また奈良第1MAからも市外局番が必要であるが市内料金で通話できる。
衆議院選挙区
- 合併前の奈良市域と旧添上郡月ヶ瀬村は「奈良1区」、旧山辺郡都祁村は「奈良2区」であり、合併後も区割り変更は行われなかったために同じ奈良市内で2つの衆議院選挙区を持つ。いわゆる「平成の大合併」で2つ以上の衆議院選挙区を持つ市町村が増えつつあるが、2008年(平成20年)11月現在、奈良県内ではこの奈良市のみである。
関連項目
脚注
外部リンク
- 公式
- 旅行
*