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中核市

中核市(ちゅうかくし)は、日本地方公共団体のうち、地方自治法第252条の22第1項に定める政令による指定を受けた。日本の大都市制度の一つである。現在の指定要件は、法定人口が30万人以上であること。所属する都道府県の議会と、その市自身の市議会の議決を経て、総務大臣へ指定を申請する。
一般に、「政令指定都市が持つ権限の7割」が移譲されると言われる第28次地方制度調査会・第23回専門小委員会における総務省の説明による。。

概要

日本の大都市制度には、政令指定都市・中核市・特例市の別がある。いずれも都市の規模に応じて、市に都道府県の事務権限の一部を移譲する制度である。移譲を受ける事務の範囲には、政令指定都市を頂点として幅があり、一般的には「政令指定都市は都道府県の8割、中核市は政令市の7割、特例市は中核市の3割」に相当する権限の移譲を受けるものといわれている第28次地方制度調査会・第23回専門小委員会における総務省の説明による。。

中核市一覧

現在、以下の39市が中核市に指定されている。

過去に指定されていた市

移譲される事務

法令上は、「政令指定都市が処理することができる事務のうち、『都道府県が一体的に処理すべき』とされた事務以外のものを処理する」と定義される。
行政分野ごとに個別にみると、中核市は独自に保健所を設置して保健衛生行政を担当するほか、民生行政・環境保全・都市計画・文化財の保護などの行政分野について、政令市に匹敵する権限を持つことになる。もっとも、政令市のように行政区の設置等の特例はないが、委譲された権限については、通常都道府県知事の監督が必要とされる場合でも、その監督が外れ、直接主任の大臣の監督となる(これを指して「関与の特例」という。)。これらの権限を行使するために必要な財源として、地方交付税が増額される。
中核市に移譲される権限は、すべて列挙すれば1800件程度にのぼるため、ここでは主要な権限のみを抜粋して掲載する。なお、ここに掲げるのはあくまでも標準的な中核市の例であり、都道府県が独自の条例を制定して、更に多くの権限を移譲することも可能である。

権限のさらなる移譲

中核市に現行で移譲されている権限は不十分で、さらなる権限委譲を実施すべきだとする主張もある。
こうした指摘のうち、最も議論が盛んなのは、県費負担教職員(公立小中学校の教職員など)の人事権に関する問題である。現行の制度では、中核市には教職員の研修実施権限があるのみで、人事権は都道府県に留保されている。これに対して中核市側は、「研修実施権限のみ認められても、人事権がなければ成果を得にくい」として、人事権も移譲するよう求めている。都道府県側は、教職員採用希望者の都市部への集中を懸念して慎重な姿勢を示しているものの、文部科学省は人事権移譲に比較的前向きで、実際に人事権を委譲した場合、どのような影響があるかを具体的に検討する方向で調整している。さらに、北海道を中心に盛り上がっている議論としては、「広域中核市制度」がある。これは30万人以上という人口要件を外し、政令市と同じ機能を持たせる制度。実現すれば県の業務は縮小し、市町村合併を加速させる効果がある。

中核市たる要件

  1. 人口が30万以上であること。
中核市は、関係市からの申出に基づき、市議会及び都道府県議会の議決を経て、政令で指定される。
※かつての指定要件については、[表示]タブで表示。 かつての中核市指定要件
1995年(平成7年)4月1日時点 (制度発足時)
  • # 人口が30万以上であること
    1. 面積が100km?以上であること
    2. 人口が30万以上50万未満の場合、昼間人口夜間人口(常住人口)より多いこと
  • * 人口要件について ―行政需要のまとまりと行財政能力を確保するため、保健所設置市とされる中核市の規模を保健所設置市の基準と合致させるため、制度発足の契機となった全国市長会からの提言が「人口30万以上の都市に権限を委譲すること」であったため
    • 面積要件について ―行政需要のまとまりを当時の政令指定都市に準ずる規模で確保するため
    • 昼夜間人口比について ―周辺市町村の中核的な都市であることを確認するため
2000年(平成12年)4月1日以降 (昼夜間人口比に関する要件の廃止)
  • # 人口が30万以上であること
    1. 面積が100km?以上であること
  • * 地方分権推進委員会の勧告があり、また人口と面積の要件のみで充分な諸機能・行政需要・規模能力があるものと見なせるとされたため、昼夜間人口比の要件は廃止された。
2002年(平成14年)4月1日以降 (人口50万以上の都市における面積に関する要件の廃止)
  • # 人口が30万以上であること
    1. 人口が30万以上50万未満である場合は、面積が100km?以上であること
  • * 第26次地方制度調査会答申において、行政需要・行財政能力・都道府県の行政サービスの効率性勘案の上で、権限委譲推進の観点から人口50万人以上の都市の面積要件の撤廃が盛り込まれ、これが実行された。
    • 人口30万以上50万未満で面積100km?未満の都市が大都市圏に多数集中しており、これらを全て中核市とすると保健行政をはじめとする当該府県の行政効率性に重大な影響があるとの観点から、人口50万未満の都市について面積要件は残存した。
2006年(平成18年)6月7日以降 (面積に関する要件の廃止)
  • # 人口が30万人以上であること
  • * 第28次地方制度審議会の結果、2005年(平成17年)12月9日の答申で「市町村合併の進展の結果基礎自治体の規模・能力は拡充され、基礎自治体を中心とする行政の展開を図ることが求められていること、既に37都市が中核市に指定されているが都道府県行政との関係で特段の問題が起きていないことを踏まえ、面積要件については廃止することが適当」とされ、これが実行された。

今後の指定予定

政令公布済
検討中

要件を満たすものの指定されていない市

人口30万人以上であるが、中核市ではない市の一覧(移行を予定・検討している市を除く。※は特例市)。
中核市や特例市は、県の仕事が委譲されるものなので、市内に県庁がある県庁所在地の自治体や、都府県庁が既に出先機関を置いている場合が多い三大都市圏内の人口の多い自治体は、中核市・特例市となる動機が弱い。中核市・特例市ともに、県庁および県庁出先機関の機能が弱い中核都市、または、プライメイトシティである県庁所在地に適したシステムである。
  • かつて八王子市は、中核市入りを検討し、東京都とも話し合いを続けていたが、財政状況の悪化などにより、頓挫してしまった(その後保健所政令市に指定されている)。
  • かつて枚方市は、中核市入りを検討していたが、中司前市長逮捕につき、就任した竹内新市長が白紙見直しを宣言。

要件を満たしていないが指定を目指している市

脚注

関連項目

外部リンク

以下に示す法令は総務省行政管理局提供の法令データ提供システムにより閲覧できます。
  1. 地方自治法第二百五十二条の二十二第一項の中核市の指定に関する政令(平成7年12月8日政令第408号)
*

出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)
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