名称
三陸海岸に面する地域は、地理的な位置や産業構造の類似性から、一括して「三陸地方」あるいは、単に「
三陸」と呼ばれることも多い。すなわち、「三陸」は陸奥・陸中・陸前の3国全域を指すことより、この三陸海岸地域を指すことが多々見られるので、注意が必要である。同様に、旧国名を用いながら旧国の領域より狭い地域を指す例として、
房総や
両毛などがある。
地理
一方、宮古市よりも南は
沈降地形の
リアス式海岸となっているため、水深の深い
入り江が多く、天然の良港となって漁業が盛んである。世界三大漁場「三陸沖」には、この南部の漁港から主に出漁する。台地上のところはほとんどなく、海に面した急峻な谷間にできた
沖積平野が陸上の主な生活の場である。
江戸時代には、干し
アワビ、
フカヒレなどの長崎俵物(中国向けの輸出品)の産地となった。
漁業
沖合いは
黒潮と
親潮がぶつかり合う良漁場で、世界三大漁場の1つ「三陸沖」として知られる。「三陸沖」は
サンマや
カツオなどの主漁場となっており、日本各地から「三陸沖」で操業しようと
漁船が集まって来ている。このため、日本の
特定第3種漁港13港のうち、八戸・気仙沼・石巻・塩釜の4港(三陸海岸内にあるのは気仙沼のみ)がこの地域に集中しており、漁船に乗る
外国人も含め、沿岸の水揚げ港では日本各地の
方言や
外国語が飛び交っている。
- 「三陸沖」で操業する漁船の主な基地(第3種漁港と特定第3種漁港。特3は太字)
-
捕鯨基地
観光
岩手県部分は主に
陸中海岸国立公園に指定され、宮城県部分は
南三陸金華山国定公園に指定されている。南北に続く三陸海岸やその西側の
北上山地は、元々は海底にあって、隆起・沈降・侵食などで造られた。そのため、元々海底にあった証拠でもある
鍾乳洞や
大理石など
石灰岩地形が随所に見られる。景勝地のほとんどは、奇怪な石灰岩地形の白さと植物の緑、そして、コバルトブルーの澄んだ海と青い空という組み合わせである。
また、所々にある
砂浜の内、いくつかは
鳴き砂の浜辺となっている。鳴き砂は汚れると音がしなくなるので、浜辺の清掃のみならず、海水が汚れないよう努力され、住民から大事にされている。そのため、普通の
海水浴場とは利用法が異なるので注意が必要である。
津波
三陸海岸は古くから
日本海溝付近を震源とする
地震などで、これまでに
津波による被害をしばしば受けている。このため、多くの漁港や沿岸の集落には高い防波堤や防潮扉などが設けられており、津波対策が施されている。
の
チリ地震の際には、地球の反対側にある
チリの地震によって発生した津波が約1日後に到達し、142名が亡くなった。
三陸海岸に面する自治体
北から記載。
脚注
関連項目
出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)