毎日放送制作最後の(旧)仮面ライダーシリーズとなった。またTVシリーズとしては、原作者である
石ノ森章太郎本人が直接関わった最後の作品でもある(映画作品なども含めると、『
仮面ライダーJ』が最後となる)。
あらすじ
仮面ライダーBLACK=南光太郎が暗黒結社ゴルゴムを滅ぼしてから半年が過ぎた。その戦いで心身共に傷ついた光太郎は、おじの佐原俊吉の元に身を寄せる。そして彼の航空会社でヘリコプターパイロットの職を得て平和な日々を過ごしていた。
ある日、彼は光を発する3本の不思議な杭を目撃。杭を設置する怪人の目撃情報を得て調査を行う途中、怪魔界から現れたクライシス帝国の前線基地であるクライス要塞に拉致される。
そこでクライシス軍司令官ジャーク将軍よりクライシス帝国の尖兵となり、地球の全人類を抹殺することを要求されるが、光太郎はこれを拒否する。ジャーク将軍は光太郎のBLACKへの変身機能を破壊した上で宇宙空間へと放逐する。
宇宙空間へ投げ出された光太郎は、命の源である「太陽の石」=キングストーンが太陽光線を浴びて進化し、仮面ライダーBLACK RXとして生まれ変わった。自らの体の変化に驚くRXの元にかつての相棒・バトルホッパーもアクロバッターとして生まれ変わって駆けつける。
かくして、太陽の子・仮面ライダーBLACK RXとクライシス帝国との戦いの火蓋は切って落とされた。
特徴
前作『
仮面ライダーBLACK』の主人公が強化されて続投する、というシリーズ中でも異例の作品。南光太郎役の
倉田てつをは2006年のインタビューで「BLACKがかなり高い視聴率をとっていたこともあって、僕を主人公にもう1年と言う噂は聞いていた。実際に決まった際は、2年間主人公を続けた人はいないのは知っていたからとてもうれしかった」とコメントしている。なおナレーションも前作の終盤から担当した
政宗一成が続投している。
仮面ライダーの原点である「怪奇性」や「孤独なヒーロー像」の復活を狙った前作との差別化を図るためか、前作と違った面を強調したり、更に
戦隊や
メタルヒーローを意識した数多くの新しい試みが取り入れられ、新しいライダー像の追求が行われた。代表的な例として挙げられるのが以下のようなものである。
- 主人公の周囲を敵味方共に数多くのサブキャラクターが取り巻いている。
- 原則としてキック技が必殺技となってきた仮面ライダーシリーズでは初めて、剣や銃などの武器によるメイン必殺技の採用。
- 専用バイクだけではなく、専用車にも乗る。
- 一旦変身した仮面ライダーが、さらに全く別の形態に2段変身(バイクも含め)する。
これらは後年のシリーズにおける諸設定のプロトタイプと言えるが、放映当時は、南光太郎の性格が前作のラストを感じさせないほど明るくなってしまったことと共に、「新しい試みにチャレンジするのは結構だが、さすがにこれでは『仮面ライダー』とは呼べないのではないか」と批判されることも多かった。
これは当時第1作、特に初期の
旧1号編に範を求めるライダーファンも多く(前作の『仮面ライダーBLACK』は旧1号編を規範にしたと言える作品のため、高い評価も受けた)、
V3〜
ZXまでの設定バリエーションについてはあまり好意的には語られなかったことも原因と考えられる。特にRXがバイク(アクロバッター)と自動車(ライドロン)を使い分けることについて批判が多く、「車に乗ったら“ドライバー”ではないのか」「複数種の乗り物を所持することは他の変身ヒーローとの差異を無くし、『仮面ライダー』としてのアイデンティティを喪失することになってしまう」という指摘もあった。劇中でのRXのメインマシンはあくまでバイクのアクロバッター(とその変形体)で、ライドロンの使用はサブ的なもの(それゆえRXは「仮面ライダー」であることまでは放棄していない)だったが、それでも「仮面ライダーが車にも乗る」設定はライダーファンにとってショッキングな事件だった。後の作品中(劇場版は除く)に登場する「ライダー」全員がバイクアクションを行うわけではない『
仮面ライダー龍騎』、『
仮面ライダー響鬼』でも同様の議論が発生していることからも、劇中でのライダーとバイクの関係は重視される傾向にあると言える。また、前作には無かった戦闘員の登場や前作で人気だったシャドームーンの再登場=ライバルキャラの復活劇、前作以上の敵幹部間の軋轢等、過去の石ノ森ヒーローの集大成とも呼べる作劇もなされていた。
シリーズ終盤の第41話「百目婆ァの恐怖」において、1号〜ZXまでの10人の歴代仮面ライダーが再登場した事で、当初は異なる世界観とされた前作の『仮面ライダーBLACK』と本作も、公式に『仮面ライダー』〜『仮面ライダーZX』までの過去のシリーズの続編に位置づけられる事となった。
番組継続という扱いにしたのか字数の都合か理由は定かでないが、新聞のラジオ・テレビ欄の番組名表記は『
仮面ライダーブラック』のままで(『仮面ライダーBLACK』最終回でも終了マークはつかず)、提供終了後に表示されたタイトルロゴも『仮面ライダーBLACK』のもののままだった(当日ネットの地域のみ。週遅れ放送で提供終了後タイトルロゴがローカル出しだった
テレビ高知では、そのロゴが『RX』に変更されていた)。
- 本作でテレビシリーズの仮面ライダーの制作は再度中断し、歴代仮面ライダーの歴史をリセットした作品である2000年の『仮面ライダークウガ』まで約10年の休止期間に入った。(その際、制作放送局がそれまでの旧シリーズの毎日放送から現シリーズはテレビ朝日に移った)そのため映像上で見る限り、『仮面ライダー』第1話から続く物語の、2008年現在における最終シリーズになっている。
- 前作がハード路線だったのに対し、本作は家族でも楽しめるという前提で製作されている。
- RXやロボライダーのデザイン自体は、石ノ森章太郎が企画前に書きおこしたのが元である(ロボライダーも企画前は機械的な姿であった)。
- 続編も企画されていたが制作には至らなかった。
-
白倉伸一郎プロデューサーが東映に入社するとき本作を批判したことでも有名である。
- 前作で話題になったインターアクティブトーイはブームが低調となったため本作では採用されていない。
登場人物
- 南光太郎 / 仮面ライダーBLACK RX
- 前作より引き続き登場する主人公。ゴルゴムを滅ぼして日本に平和を取り戻した後、おじの佐原の元でヘリコプター操縦士として新しい生活を送り始めた。新たなる侵略者であるクライシス帝国の襲撃により敗れ、BLACKへの変身機能を破壊されてしまうが、キングストーンと太陽光線の力により新たなる姿・仮面ライダーBLACK RXへと変身する能力を得る。
- 新しい生活の中で本来の明るく陽気な性格を取り戻すものの、ゴルゴムとの戦い、特に兄弟同然の秋月信彦(=シャドームーン)との戦いで負った心の傷が決して浅くないことを覗かせたり、孤独をひどく恐れたりもする。しかし平和を守る強い決意と仲間達の支えの下、クライシス帝国と戦う。
- 白鳥玲子(しらとり れいこ)
- 光太郎の仕事仲間である女流カメラマン。後に彼がRXであることを知り、自身も空手を会得して戦いに身を投じる。
- 佐原俊吉(さはら しゅんきち)
- 光太郎の勤める航空会社社長で、光太郎の叔父にあたる。光太郎は彼の家に居候している。立花藤兵衛、谷源次郎らのようにライダーに協力して戦うことは無く、光太郎から正体が明かされることのないまま、ジャークミドラに殺されてしまった。
- 佐原唄子(さはら うたこ)
- 俊吉の妻。ちなみに俊吉は婿養子。最期は俊吉と共に子供を庇い、ジャークミドラに殺されてしまう。
- 佐原茂(さはら しげる)
- 佐原家の長男。宇宙飛行士になる夢を持つ。バイオライダー初登場時に光太郎がRXであることを知る。
- 佐原ひとみ(さはら ひとみ)
- 茂の妹。クライシスに誘拐され、ガロニア姫にされそうになった事がある。
- 霞のジョー
- 第15話から登場。クライシスによって改造された地球人で、霞流拳法の使い手。得意武器は釵。改造手術のために過去の記憶を一切失っている。一時は光太郎への刺客として差し向けられるが、後に仲間になり、光太郎を『兄貴』と慕い共に闘う。
- 的場響子(まとば きょうこ)
- 第29話から登場した女子中学生。両親をクライシスに殺され、仇をとるために超能力を使えるようになろうと志す。特訓に励んだ結果、遂に水を操る能力を身に付けてRXに協力する。またアーチェリーも得意。
- 吾郎(ごろう)
- 佐原航空の食堂で働くコック。光太郎に協力してクライシスに立ち向かう一面を見せることもあるが、散々な目に逢うことが多い。だが、ガイナニンポーがライダー1号に化けていることをいち早く察知するなど、するどい洞察力を持っているという一面もある。
- 速水隼人(はやみず はやと)
- 第2話より登場した警部補。常人離れした能力を持つ光太郎を不審に思って追い回すが、そのためにクライシスの作戦に巻き込まれ、散々な目に遭うことが多い。第12話を最後に登場しなくなる。
- シャドームーン(秋月信彦)
- 第21、22、27話に登場。前作『仮面ライダーBLACK』の最終回でゴルゴム神殿の崩壊に巻き込まれ死亡したと思われていたが、奇跡的に生き延びていた。全ての記憶を失い、宿敵BLACK(=南光太郎)に対する闘争本能だけを頼りに各地をさまよい歩いていたが、RX打倒の切り札としてクライシス帝国のジャーク将軍に招集され、RXと2度にわたり死闘を繰り広げた。
- 第21話のラストで登場し、第22話でRX(バイオ、ロボライダー)の技をすべて封じ追い詰めるが、怪魔異生獣アントロントに乱入され一時退却。第27話でRXにリボルケインでキングストーンを斬られた後、RXの制止を振り切って彼を庇い、クライシス帝国にも反旗を翻して人質にされていた子供達を救い死亡。亡骸は信彦の姿に戻った。
- 外見は変化していないが、シャドーセイバーという長短2振りの魔剣(長剣が攻撃用、短剣が防御用)を腕部の突起から作り出す新能力を身に着けている。また事前にRXの戦いをモニターしており、各形態の能力を把握していたとはいえ、総合能力において自分を大きく上回るはずのRXや、ロボライダー、バイオライダーの2大変身形態とも互角以上の戦いを繰り広げた。悪である事を貫いたが、最期は信彦が自らの業を背負いシャドームーンとして死んだのか、世紀王が信彦の記憶と光太郎に心動かされ命を捨てたのか、ファンの解釈が大きく分かれる。
- 死後、遺体はかつての親友である光太郎の腕の中で、本来の信彦の姿に戻った。
- 歴代の仮面ライダー
- 第41 - 47話に登場。かつて日本で活躍していた10人の仮面ライダー。前々作『仮面ライダーZX』でバダンを壊滅させた後に世界各国へ散り、ゴルゴムやクライシス帝国と密かに戦っていたが、クライシスの最終総攻撃が日本に起きる事を見抜き、RX救援のために帰国する。
- * 仮面ライダー1号
- * 仮面ライダー2号
- * 仮面ライダーV3
- * ライダーマン
- * 仮面ライダーX
- * 仮面ライダーアマゾン
- * 仮面ライダーストロンガー
- * スカイライダー
- * 仮面ライダースーパー1
- * 仮面ライダーZX
- 本編では10人とも変身後のまま素顔を直接見せてはいない。また、2号ライダーのマスクの色が第1作『仮面ライダー』後期の様に、1号と同じ色になっている。さらに第45話で復活したガイナニンポーが1号に変装して紛れ込んだ際に、1号本人すら偽者の存在に気がつかなかったなど扱いの低さが目立った(かつて一文字隼人=2号はゲルショッカーが製造したニセ1号(ショッカーライダー)の正体をいち早く見抜いたこともあるので尚更である)。
仮面ライダーBLACK RX
クライシス帝国の襲撃により敗れた光太郎は、BLACKへの変身機能を破壊されて宇宙空間に放逐されてしまった。しかし体内に宿るキングストーンが太陽光線のエネルギーによって進化し(それ以降、キングストーンは時に光太郎に神託のようにアドバイスを与えることもある)、新たにBLACK RXとして生まれ変わった姿へと変身できるようになった。太陽の力によって新たなる力を得たことから、変身後は自身を「太陽の子」と称している。なお、光太郎がとる変身ポーズもBLACKの時とは全く異なっており、敵を目の前にした際の口上なども、BLACKの頃に比べ正義感や悪への怒りを前面に出した力強いものとなった。
BLACKに比べかなり細面でがっちりとした体格となり、体色には一部濃い緑色が加わっているほか、変身ベルト「サンライザー」もそれまでのキングストーンの力と太陽の力を象徴するように、ダブルタイフーンのような形状を採っている。また腹部に太陽光を取り入れて蓄積するサンバスクと言う新たなシステムが備わっており、ここで取り入れられた太陽光とキングストーンのパワーが生み出すハイブリッドエネルギーによって、BLACKの数倍のパワーを発揮する他、サンライザーで光を結晶化して新たなる武装である剣状スティック・リボルケインを作り出したり、かなりのダメージを受けても太陽光線を受けることで瞬く間に回復する。
身長198.8cm。体重88kg。ジャンプ力は60m(第2話でガテゾーンが戦闘中に計測)、水中での活動時間は30分。時速315キロで走ることが出来る。また、変身前であっても5分間、呼吸を停止できる(第7話より)。なお胸にあった蛇と宝玉の図案化された世紀王の紋章は「RX」と読める形に変わっている。
弱点としては、怪魔界など太陽光線の差し込む期間が限られるような場所では変身の制限を受けることもあること(ただし後に夜でも変身している描写がある)、リボルケインを生成する際にキングストーンが無防備になる点がある。なお、サンバスクを破壊されると能力が減退するが、太陽光線とキングストーンのエネルギーにより一瞬で再生する機能が備わっている。
- 必殺技
- パンチ、キック、投げ技などBLACK時と同じ、またはその発展系の技や能力も使用するが、決め技は新たなる力を使用している。
- ; RXキック
- : 両足を合わせて放つ蹴り技。ライダーキック(BLACK時)の3倍の威力を持つほど強力だが、繋ぎ技としての使用が多く、あまりフィニッシュには使われなかった。
- ; リボルクラッシュ
- : エネルギーを集中させたリボルケインを剣のように使い、相手の体に突き刺す。突き刺し、引き抜いた後で、リボルケインを「R」の字を描くように振るうのが特徴。対戦した敵の大半はこの技で倒している。劇中において技名は呼称しない。
- ; キングストーンフラッシュ
- : BLACKの時も使っていた技。サンライザーからキングストーンのエネルギーを相手に放つ。
RXからの二段変身
クライシス帝国との激戦のなかで、RXはさらに2つの二段変身フォームを身につける。どちらも外見はRXとは全く異なる。また名乗りの際には「RX・○○ライダー」と称している。また展開が進むにつれRXを介さなくても直接変身することも可能になる。
- ロボライダー
- 第15話から登場。マリバロンにさらわれた佐原社長の娘・ひとみの命を目の前で奪われた(実は RXを陥れるための替え玉だった)RXの深い悲しみにキングストーンが呼応し、再度の変身をもたらした。当初は自身を「悲しみの王子」と称した(実際、涙を流しているかのようなマスクデザインである)が、第25話以降では前者がマイナスイメージだったためか「炎の王子」と称している。
- 黒と黄色を主体としたボディカラーで、全身の皮膚が耐熱・耐衝撃性に優れた金属質の装甲(ロボフォーム)に変化している。また、火をエネルギーとして吸収できる。名前どおりロボット然とした重量感のある動きが特徴で、敏捷性には欠けるが、圧倒的な防御力と凄まじい剛力を発揮する。なおコンピュータへのハイパーリンク能力も持っている。弱点は敏捷性の他、ボディが金属分子を含むため、強い磁力によって動作が阻害されることがある点。
- ジャンプ力は48メートル、水中での活動時間は30分。胸の紋章は「R2」もしくは「Rr」(RX robo-riderの頭文字か)と読める形に変化している。
- ; 必殺技
- :; ロボパンチ
- :: RXの1.25倍のパンチ力を駆使した強烈なパンチを相手に見舞う。
- :; ダブルパンチ
- :: 両腕でロボパンチを放つ
- :; ハードショット
- :: 右太もも付近で光を結晶化させて出現させる光線銃「ボルティックシューター」からエネルギー弾を放つ。
- バイオライダー
- 第17話から登場。策略によりロボライダーのパワーでも脱出不可能な部屋に閉じこめられ、怒りに燃えたRXにキングストーンが応え、再度変身した姿。自身を「怒りの王子」と称する。
- ボディーカラーは青と銀と赤。ロボライダーとは正反対に身の軽いスピード系で、俊敏な動きを生かして戦う。最大の特徴は身体が液体分子構造を持っていることで、身体を液化すれば弾丸やレーザーなどの物理攻撃は一切受け付けず、狭い場所にも自在に入り込めるようになる。自身の体に毒素を打ち込んでの抗体の精製や、人間の細胞との合体等の荒業も可能。劇中ではほぼ「無敵」と言って良い存在だったが、パワーに劣る点や接近戦(例えば格闘戦)における打撃は必ずしも受け流せないこと、熱にやや脆いために炎を使った攻撃が苦手、という弱点もある。
- ジャンプ力は72メートル。水中での活動時間は無限。胸の紋章は「R3」もしくは「RB」(RX Bio-riderの頭文字か)と読める形に変化している。
- ; 必殺技
- :; スパークカッター
- :: 左腰付近で光を結晶化させて出現する剣「バイオブレード」で袈裟懸けに斬る。
- :; バイオアタック
- :: 体を液化させて、空中を飛び回りながら相手に攻撃を与える。
使用マシン
- アクロバッター
- RXの心強い相棒として全編で活躍しした「光機動生命体」と呼ばれる意思を持つバイク型の生命体で、前作最終話でBLACKを援護して自爆した世紀王専用マシン・バトルホッパーの残骸が、RXの進化に呼応して進化再生したものである。バトルホッパー時は最終回のみ言葉を発したが、進化して以降は流暢に話が出来るようになった。更に二段変身したRXが搭乗すると、自らもそれに応じて変形する能力も持つ。
- 動力源はバトルホッパーと同じく「モトクリスタル」。装甲は「ソーラジルコン」と呼ばれる物質に強化され、光子を噴射する推進器「フォトンバーナー」も新たに備わった。最高時速750キロ。バトルホッパーの時と同様、ライダーが搭乗すると両者のパワーが融合し、ソーラジルコンにパワーを充填して放つ体当たり「アクロバットバーン」は、あらゆる障害物を粉砕する。
- 市販車への偽装機能はバトルホッパーの時と同様に持っておらず、普段は廃工場に待機し、RXの呼び出しに応じて現れる。そのため変身前の光太郎は前作同様に市販のバイクを使用するが、RXではスズキRGV250Γに乗り換えている。
- ベースマシンはスズキRH250(モトクロッサーと同名の市販2サイクル水冷オフロード車)。一部資料には前年のバトルホッパーと同じRA125(SF13A)と書かれているものがあるが、フロントフォークブラケットやチャンバー(排気膨張管)、スイングアームの形状から別物と判断できる。
- ; ロボイザー
- : アクロバッターがロボライダーに合わせて姿を変えたもの。厚い装甲と後部に後ろ向きについたバルカン砲を備え、アクロバッター以上の速さ(最高時速800キロ)を生かした高速追跡能力が特徴。16話のネックスティッカー戦のみ登場。
- : ベースマシンはアクロバッターと同じスズキRH250(クランクケースの形状から判断できる)。
- ; マックジャバー
- : アクロバッターがバイオライダーに合わせて姿を変えたもの。スピードよりもオフロード走破性に優れ、またバイオライダーと同様に液化可能なボディを持つ。
- : ベースマシンはアクロバッターと同じスズキRH250。
- ライドロン
- 「光の車」「重装騎マシン」とも呼ばれる、RXの専用四輪車。クライシス帝国で皇帝の政策に反対し、僻地に流されていた学者・ワールド博士が設計。設計図を託された光太郎が自身で製作した。頭脳にあたるコンピューターはBLACK時のもう1台の愛車・ロードセクターのものを移植しているようにも見えるシーンが映し出されている。なお、設計図どおりに組み立てたが起動しなかったため、かつてゴルゴムのクジラ怪人がBLACKの命を救った場所「聖なる海の洞窟」に運び、「生命のエキス」を得て起動。エキスの力によって自分の意志を持ち人語を解して会話も行えるスーパーマシンとなった(この時、聖なる洞窟は崩壊している)。
- 最高時速1500キロで、地上だけでなく水上、水中、さらには地中も疾走し、怪魔界と地球を行き来する能力をも持つ。「ライディングアロー」と呼ばれる体当たり技も強力。車体前部に「グランチャー」というアゴ、車体上部に「パイルエッジ」という鋸状の突起を備え、地中を進む際の掘削機や、戦闘時の武器として活用する。普段はアクロバッターと共に廃工場に待機し、RXのコールによっていかなるところへも現れる。
- 外装が全て交換されているため外見からの判別は難しいが、ベースはマツダ・RX-7(SA22Cがベース?)と言われている。余談だが、東映作品では1987年の『メタルダー』や1990年の『ウインスペクター』など、この頃マツダ車の使用が続いている。
クライシス帝国
暗黒結社ゴルゴム壊滅から半年後に現れた異次元世界である怪魔界に存在する帝国。文明の発展とともに汚染や砂漠化といった環境破壊が進み、地球の全人類を抹殺して臣民50億人を移住させようとたくらむ。クライシス皇帝の命を受けたジャーク将軍の指揮の下、ボスガン・ガテゾーン・ゲドリアン・マリバロンら4大隊長が、それぞれの配下である怪魔戦士(怪魔獣人、怪魔ロボット、怪魔異生獣、怪魔妖族)を用いて作戦を展開したが仮面ライダーBLACK RXの活躍により作戦は進捗せず、作品中盤以降は皇帝直属の査察官・ダスマダー大佐が加わった。
最終話において、怪魔界とは地球のもうひとつの姿で、人間界で人間が環境を破壊したために怪魔界が危機に陥ったという話をクライシス皇帝より告げられる。なお、ワールド博士はクライシス皇帝の政策で怪魔界の危機がおとずれたと述べており、皇帝の発言が真実なのかどうかは明かではない。
主なメンバー
- クライシス皇帝
- 千年前に怪魔界に現れ、クライシス帝国を築き上げた謎の支配者。全能の神として恐れられ、その姿を見た者はいなかったが、最終回で現わした正体は、巨大な顔だけの怪物だった。体中に生えた無数のトゲの間から触手を伸ばし、相手を絡め取る。目や口などから強力な破壊光線を出し、最終決戦でRXを苦しめるが、リボルクラッシュによって倒された。怪魔界と一体化しており、皇帝の死とともに怪魔界の住人50億の命も消えた。最後に自分は人間の身勝手な行動から生まれた窒素上の生物であったと言い「人間が環境を破壊する限り、第2・第3のクライシス帝国が生まれる」という旨の台詞を残す。
- 一部のマニアの間では、ショッカー〜バダンまでの歴代の悪の組織を操ってた大首領と声が同じ(納谷悟朗)ことから、ゴルゴムも含めやはり関連があるのではないかという説もあるが、本編では特に言及されていない。
- ジャーク将軍
- クライシス地球攻撃兵団の最高司令官。戦略基地を確保するために日本を狙う。性格は厳しく、失敗者に罰を与えるという厳格な面もあるが、部下をかばったりする温情に篤いところもある。また出身を選ばずに人選を行う公平な人物。リーダーとしての意識も高くゲドリアンを倒された直後、無断でガデゾーンが単独行動でRXに一騎打ちを仕掛けたことに関してはルールを乱したとして厳罰をもってのぞんだ。
- 皇帝から杖を与えられており、この杖から出るビームで仮面ライダーBLACKの変身機能を破壊した他、このビームを部下への罰としても使用している。
- RXもとどめを刺す際に「邪悪な皇帝に仕えたのがお前の不幸だ」とその人格面には一定の評価を与える場面もある。
- 硬質的着ぐるみに、自由自在な役者の素顔を着ぐるみと同じ色に塗装して、口元を表現するという新しいスーツアクトの形を作り、これもまた後の東映ヒーローに影響を与えている。
- ; 最強怪人ジャークミドラ
- : ジャーク将軍がクライシス皇帝によって改造された姿。脅威的なパワーを誇り、大剣を用いて戦う。佐原夫妻を殺害し、RXに戦いを挑む。RXやライダーたちを追い詰めるも、最後はクライシス帝国に見放され、リボルクラッシュを受けて倒された。
- 怪魔獣人大隊・海兵隊長ボスガン
- 怪魔界一の剣の使い手。ナイトの称号を持つ。非常にプライドが高く、ロボットであるガテゾーンや純粋なクライシス人ではないゲドリアンを見下している。
- 度重なるRXの作戦妨害に業を煮やし、ロボライダーの装甲をも切断する「怪魔稲妻剣」を作らせ、自らRXに挑むも、バイオライダーに敗れた。このとき、霞のジョーに深手を負わせ、霞のジョーは一時戦線離脱を余儀なくされる。最終的には、この怪魔稲妻剣はジャーク将軍に折られた。最後は自らRXに挑むも、リボルケインの2度刺しを受けて絶命する。
- プライドが高く、騎士然としているが、その性格は非常に狡猾で卑怯な手も平気で使う。
-
怪魔獣人はクライシス人の中で優れた者を改造強化した戦士である。怪魔戦士の中ではゴルゴムの怪人に比較的近いデザイン。名前は「ガイナ〜」となっている。
・ガイナギスカン
・ガイナガモス
・ガイナマイト
・ガイナバラス
・ガイナカマキル
・ガイナギンガム
・ガイナニンポー
・ガイナジャグラム
- 怪魔妖族大隊・諜報参謀マリバロン
- 異次元空間を何百年も漂流し、百数種類の妖魔力を身につけた女戦士で変身能力も持っている。又、貴族の生まれである。怒りが頂点に達すると目が赤く輝く。基本的にクライシスの大隊長達は功名心に焦るばかり、お互いに味方同士とも思えぬ言動をくり返すことが多いが、その中では比較的、ガテゾーンとは仲が良く、共同作戦を行なう事が多い。帝国への忠誠心は厚く、その妖術と様々な策略で光太郎を苦しめた。兜の黄金の羽根とビーム鞭を操る。片目を傷つけられ、アイパッチを付けながらも最終話まで生き残るが、光太郎を帝国に迎え入れようとしたクライシス皇帝に逆らい、光太郎に刃を向けた為、皇帝によって処刑された。
-
怪魔妖族とは、戦闘訓練を受けてより強力な妖魔力を身につけたクライシス人のサイキック戦士。妖怪的な風貌をしており、名前に漢字が入っている。頭領は百目婆ァ。
・スカル魔
・スカル魔スター
・武陣
・ズノー陣
・ビャッ鬼
・岩魔
・ウィル鬼
・天空
・百目婆ァ
- 怪魔ロボット大隊・機甲隊長ガテゾーン
- 自身もロボットであり、頭部を分離させてボディのみを動かすこともできる。ショットガンで武装している。愛用バイク・ストームダガーを駆り、部下の怪魔ロボットと共に戦う事もある。最後は、クライシスチャージャーで強化されたネオストームダガーで怪魔ロボット・ヘルガデムと共にRXに挑むが、ヘルガデムは倒され、頭部のみ分離してRXを自爆に巻き込もうとしたが、RXはバイオライダーに変身してゲル化して脱出、頭部はRXキックによって破壊された。ガテゾーンは、RX形態の時にリボルクラッシュ以外の技で倒された珍しい敵である。断末魔に放った言葉は有名となっている。
-
怪魔ロボットは怪魔界の超科学で作られ、人間並の知能を持つ精強な者が揃っている。その火力とパワーでRXを苦しめた。他の怪人と違って、名前に共通点は無い。
・キューブリカン
・ガンガディン
・スクライド
・デスガロン
・トリプロン
・ネックスティッカー
・クロイゼル
・メタヘビー
・エレギトロン
・シュライジン
・スピングレー
・ヘルガデム
- 怪魔異生獣大隊・牙隊長ゲドリアン
- 怪魔界一暗くて寒いゲドラー域の出身で、太陽の光にあふれる地球に住む人類を憎んでいる。大変ずる賢い。最後はジャーク将軍に見限られた事を知り、自らの身体をバイパスにしてクライス要塞の動力炉からエネルギーを吸い取り怪魔異生獣ゲドルリドルに送ったが、ゲドルリドルが敗れた際、要塞のエネルギーが自らに逆流、身体が耐えきれず爆死した。
-
怪魔異生獣とは、怪魔界の生物をクライシスの科学力で強化した戦闘獣。人間並の知能を持つ。名前はキュルキュルテンとアッチペッチーを除いて、ドグマログマやフラーミグラーミなど似た言葉がつながる形となっている。
・キュルキュルテン
・アッチペッチー
・ドグマログマ
・フラーミグラーミ
・ムサラビサラ
・バングコング
・アントロント
・リックバック
・マットボット
・ギメラゴメラ
・ムンデガンデ
・ガゾラゲゾラ
・バルンボルン
・ゲドルリドル
- 査察官ダスマダー大佐
- 遅々として進まない地球侵攻に痺れを切らしたクライシス皇帝が派遣した査察官。皇帝の威光を笠に着て居丈高に振る舞う上に、作戦の失敗は逐次皇帝に報告する為、ジャーク将軍や四大隊長との仲は険悪そのもの。ただ、口だけではなく実力も備えており、身軽で戦闘力は高く、RXに度々挑む。また、RXの弱点を把握することも怠らず、RXの弱点がキングストーンである事を突き止めた。
- 実はクライシス皇帝の分身であり、最終回付近から皇帝としての自我に目覚めていったと思われる。最終回でクライシス要塞の司令部でRXのリボルケインに首を貫かれて、クライシス皇帝としての真の姿を見せる。1度RXに敗れた時は、黒い霧のようになってクライシス要塞へと退却した。
- 官房長ロボット・チャックラム
- 地球侵略のためのデータがインプットされ、ジャーク将軍に情報を提供する役目を負うが、役に立ったところがあまり見られない。なぜか英語を話す。最終回でRXに破壊された。
- チャップ
- 地球攻撃兵団一般兵士。いわゆる「戦闘員」。これにより、前作で廃されていた「戦闘員との立ち回り」がある程度復活したが、基本的には偵察・工作活動要員で戦闘向きではない。3人一組で行動する事が多い。3色のタイプが存在する。
- ガロニア姫
- クライシス皇帝の娘。クライシス帝国の次期皇位継承者として皇帝の細胞の1つから生み出された。うなじに皇帝の娘の証であるホクロがある。また強力な念動力を使う事も出来る。
- クライス要塞内で特殊な成長促進光線を当てられて養育されており、誕生して3ヶ月で6歳まで成長していた。しかしあるチャップのミスによって光線を発する装置が故障し、その影響で消滅してしまう。
- ムーロン博士
- クライシス人の科学者。マリバロンと共にガロニア姫の養育係を務めていた。ガロニア姫が消滅してしまった為、マリバロンと共にガロニア姫の替え玉となる少女を探し出して事態を隠蔽しようとする。
- 最強怪人グランザイラス
- RX打倒のためにクライシス皇帝が遣わした最終破壊兵器。強大な戦闘能力を誇り、さらに体内には街を廃墟とするほどの威力の爆弾が内蔵されている。RXや10人ライダーの攻撃をものともしなかったが、最期はバイオライダーに体内に入り込まれ、内側から攻撃されて倒される。ここまではダスマダーの思惑通りだったが、バイオライダーが液化して脱出したことを想定していなかったため失敗に終わる。
- リボルクラッシュの通用しなかった唯一の敵である。
キャスト
レギュラー・準レギュラー
スーツアクター
- 仮面ライダーBLACK RX、ロボライダー、バイオライダー:岡元次郎、倉田てつを
- ロボライダー、バイオライダー、シャドームーン:岩田時男
- ロボライダー:菊地寿幸
- 最高司令官ジャーク将軍:高橋利道
- 海兵隊長ボスガン:藤木義勝
- 機甲隊長ガテゾーン:北村隆幸
- 牙隊長ゲドリアン:渡辺実
スタッフ
主題歌
- オープニングテーマ「仮面ライダーBLACK RX」
- 作詞:康珍化 作曲・編曲:川村栄二 歌:宮内タカユキ
- エンディングテーマ「誰かが君を愛してる」
- 作詞:康珍化 作曲:林哲司 編曲:川村栄二 歌:宮内タカユキ
放映リスト
放映ネット局
映像ソフト化
漫画版
その他
- 1989年4月に、本作および前作の「仮面ライダーBLACK」のキャラクターが登場する短編映画『仮面ライダー世界に駆ける』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭において上映された。RXがロボライダーとバイオライダー、そして仮面ライダーBLACKと共闘するというイベント色の強い作品であった。
- アメリカでは当作品に登場する仮面ライダーBLACK RXを用いた映像作品「マスクド・ライダー」が制作・放映された(パワーレンジャーと同様の製作方式。変身前はアメリカ人が演じていた。設定も同様に大幅に変更されている。また、人種問題に配慮する関係もあり主人公デックスが居候する一家は主人が白人、奥さんが東洋人、娘が白人、養子の息子が黒人という構成であった)。
- この番組終了後、この時間帯の毎日放送制作枠は、直後の10:30〜11:30のローカル編成枠と交換で11:00〜11:30に移ったうえで「地球ZIG ZAG」が放送されることになったため、この時点での仮面ライダーの更なるシリーズ化は実現しなかった。そのため、現時点では当該作品がTBS系列毎日放送制作における最後の仮面ライダーシリーズとなっている。但し本作の続編として次の仮面ライダーの企画自体は存在し、同時期に『機動刑事ジバン』に出演していた小林良平が主役として起用される予定であったが、実現には至らなかった。その事情については、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件が関係しているというデマがインターネット等で流布されているが、事件の発覚以前にシリーズ休止は決定している。
- なお、放送枠上の後番組は地域によって異なり、制作局である毎日放送は「板東英二のスポーツパラダイス」(近畿広域圏向けのスポーツ情報番組)、TBSは「噂の!東京マガジン」で、いずれも1時間枠の番組であった。
- * 九州エリアの6局(rkb+・大分放送・長崎放送・熊本放送・宮崎放送・南日本放送)は同時間枠に「窓をあけて九州」(九州電力一社提供番組・1981年〜)とJR九州一社提供番組を放送している関係上、10:30からの放送となった。
- 当番組終了後、毎日放送制作の全国ネット枠は1時間後退し、「地球ZIG ZAG」がスタートした。
他作品へのゲスト出演
- 番組放映期間中に、キー局のTBSが制作した『総天然色バラエティー 北野テレビ』にてRXをそのまま出演させたパロディショートコントがあった。当時他局では『仮面ノリダー』等のパロディも存在したが、こちらは本作の公式パロディである。
- また、同じく番組放映期間中の1989年8月に公開された映画『右曲がりのダンディー』にも、RXとアクロバッターがそのまま出演している。作中では玉置浩二演じる主人公を後ろに乗せて走るというシーンも存在する。
俳優関連
- マリバロン役の高畑淳子は、当時、劇団青年座の活動だけでは食べていけなかったことから、中田譲治の紹介で東映作品に参加していた。この作品で見せた彼女の演技は演劇関係者にかなり評価されたらしく、後年青年座の重鎮となってからのインタビューで当時を回想し「(RX出演がきっかけで)私は役者として食べていけるようになった」と述べている。また、高畑と佐原ひとみ役の井村翔子は、番組終了4年後の「特捜ロボ ジャンパーソン」で、高畑扮する敵組織の首領・綾小路麗子の少女時代を井村が演じていた他、1995年には「3年B組金八先生(第4シリーズ)」で高畑が養護教諭・本田知美役、井村が生徒・植田浩子役で共演している。
- 霞のジョーを演じた小山力也は、後年、海外テレビドラマ「ER緊急救命室」における声の演技で一躍注目を浴び、その頃からは主に声優業を主体とした芸能活動を行っている。
- 前作に続きシャドームーンの声を担当した寺杣昌紀(現てらそままさき)も、東映作品以外では顔出しの俳優としての活動が中心であったが、現在は映画や舞台よりもむしろ吹き替えなど声優業の比重が高い。また、2007年に放送開始された「仮面ライダー電王」でキンタロス、仮面ライダー電王(アックスフォーム)の声を担当している。
注釈
前後番組の変遷