ルパン三世(
ルパンさんせい、英語題名
Lupin the 3rd)は、
モンキー・パンチ原作の
漫画(1967年-)ならびに主人公の名前である。テレビアニメ化(1971年-)により人気に火がつき、以後たびたびTV化や映画化される。
2008年現在でも続編(TVスペシャル)が定期的に製作され続けている。劇場映画ならびにTVスペシャルの視聴率は20%前後の高い数字を記録している。
概要
原作漫画(旧)
作品概要
1967年『
漫画アクション』8月10日号(創刊号)から
1969年5月22日号まで連載。全94話。Mort Drucker()の影響を色濃く残す、ひょろりとした線で描かれる長身の登場人物。最後の最後まで読者の裏をかくストーリー展開(例外あり)。両者があいまって本作独自の作風を醸成している。
特色
本作はナンセンス、コメディー、スラップスティックの要素を多分に含んだアクション漫画である。主人公・ルパン三世は、
モーリス・ルブランの
小説『
怪盗ルパン』に着想を得て造形された(もっとも、本作との関連は薄い)。物語は、彼の
悪漢としての活動を中心に描かれる。
サブタイトル
各話タイトル
備考
- 連載時と収録の順番がやや異なっている(そのため、43話で仲間になったはずの五ェ門が、47話で再び対立している)。
- 第1話はルブランの短編「アルセーヌ・ルパンの逮捕」を参考にしている。
- 第2話は「アルセーヌ・ルパンの脱走」を参考。
- 第8話は「獄中のアルセーヌ・ルパン」を参考。
- 第15話は後に「白い追跡」と改題され、冒頭の一行、アイヌ語「シャモ」の解説が削除されている。
- 最終話は次回作「パンドラ」の予告編的内容になっている。『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』最終話「さらば愛しきルパンよ」との関連はない(初出時のタイトルは「ルパン三世 最終回」)。
アニメ
作品化に至る経緯とその後の反響
1968年、
東宝の劇場ヤクザアニメ映画を目的として
パイロットフィルムの企画会議が
Aプロダクションで発足。翌
1969年にパイロットフィルムが製作されるが未公開に終わる。また、脚本『ルパン三世 三代目襲名(北原一)』、『ルパン三世─華麗なる犯罪 絢爛なる狂気!─(
大和屋竺)』も未使用に終わる。
1971年からTVアニメ『
ルパン三世 (TV第1シリーズ)』が放送開始。当初は大人向けの作品を意向していたが、当時の視聴者の関心を集めることができず、対象年齢を下げるという路線変更の後に打ち切られた。放映終了後、放映料が安かったこともあって全国で再放送が繰り返された結果、そのたびに人気が高まり、5年後に『
ルパン三世 (TV第2シリーズ)』が製作され、この第2シリーズが現在までに及ぶルパン三世のキャラクターと人気を確立した。
TVシリーズ
使用楽曲
劇場用アニメ(長編含む)
TVスペシャル
TVシリーズ放送終了後も、TV版、劇場版共における「ルパン三世」の支持は高く、1989年より現在まで
日本テレビの『
金曜ロードショー』枠(1989年のみ『
土曜スーパースペシャル』枠)にてTVスペシャル版の長編が放映されるようになる。必ず「
テレビ初登場」を強調する。
原作漫画(旧)以後の漫画原作
1971年連載開始。全36話。テレビアニメの放送に合わせて連載された作品。単行本では第1シリーズに合併され、「さらば愛しきルパン!」の次の第95話から始まっている。前作の3年後という設定で始まっている。
1977年連載開始。テレビアニメの放送に合わせて連載された作品。全189話+番外編1話(単行本未収録を除く)。前作の五年後という設定で始まっている。
SEXYルパン・3
1984年短期連載開始。脚本
平野靖士。単行本未収録。このシリーズでルパンは一貫して「三世」と呼称されている。2003年から2005年にかけてルパン三世公式マガジンに全4話(1話は前後編)が再録されたが、単行本化には至っていない。
読切(単行本未収録)
単行本書き下ろし
未収録作品について
未収録作品は2003年から2005年にかけて不定期にルパン三世オフィシャルマガジンに掲載されていた。同誌では「SEXYルパン・3」の全4話と過去アクション増刊に掲載されたサイレント短編「銭さんナンセンス」が再掲載されている。アクションコミックス35周年となった2005年に刊行された「ルパン・ザ・サード ザ・ベスト」全4巻には新ルパン三世のサンフランシスコ篇完結後に発表された一話完結の「一宿一殺」「オレはシャドー」「ガールナッパー」の3話、ルパン三世 PartIIIのアニメ開始に伴って掲載された1984年の単発読み切り作品「俺ッ 流派無し…!!」が商品化に至っている。現時点で一度も再録が叶っていないのは「オレの銃弾は…素敵…だぜ」「木金金」「ALIS PLAUD」「女だけの刑務所」「外伝」の5本に英会話作戦に収録された「キーポイントを盗め!」「バーボン気分で」の2篇となる。
ルパン小僧
1974年『
少年アクション』連載。ルパン三世と峰不二子の間に生まれた子供(ルパン小僧)が父親のルパンを超える大泥棒を目指すというストーリー(第1話と最終話にはルパン三世本人もゲスト出演している)。実際は「
ルパン四世」名義。ルパン三世本編にも登場するが、この時登場した峰不二子を「あんたは偽者で、俺の母親が本物の峰不二子だ」と言っている。結局、どちらが本物の峰不二子なのか、いまだに不明。「ルパン小僧」はモンキー・パンチのオリジナル創作ではなく、少年誌に連載する際、企画として持ち込まれた設定であり、パンチ自身も文庫版で「青年誌ならともかく、少年誌で主人公(しかも少年)が泥棒というのは道義的によくないと思い、あまり乗り気ではなかった」と明かしているため、事実上「パラレル物」とみるべきであろう。
登場人物
主な登場人物
以下のキャラクターは各項目を参照(原作では、この五人に年齢は設定されていない)
- ネズミ一族
- 第31話「鼠は死してシッポを残す」より継続的に登場。続編『新ルパン三世』にも登場した組織。しかし、その詳細やルパンとの決着は描かれず、うやむやのままに消える。一味はさまざまなところにいて、ルパンたちを狙ってくる。『ルパン小僧』では、その子供であるルパン小僧(ルパン四世)の敵対組織として登場。父親の場所を聞いたり、ルパン小僧を殺そうとしたり、盗んだ宝を横取りしようとしたりしている。
その他、原作での登場人物
-
明智小五郎(第1話)
- 年老いた名探偵。ルパンも頭が上がらないのか、明智の「顔を立てる」といい、銭形警部にやすやすと捕まった。
- 男爵先生(第5話)
- ヤクザの世界を牛耳り、暗黒街の帝王を目指す男。奇病を持ち、時々手の甲に赤い輪が現れ、その場から姿を消す。宿敵ルパンによって正体を見破られて倒される。
- 古郎志(ころし)先生(第5話)
- ルパンによって男爵先生暗殺を依頼された隻眼の殺し屋。長髪の袴姿で、石川五ェ門に似た風貌だが、武器は拳銃。男爵先生の仕掛けた罠によって殺されるが、死の間際にルパンから男爵先生の正体を聞かされる。
- 白乾児(パイカル)
- 第7話「魔術師」で登場。通称「暗黒街の魔術師」。指から火炎放射を出し、空中を歩き、どんな銃弾や衝撃にも耐えられるという能力を持つ男。ルパンも苦戦を強いられたが、彼(とそのおかかえ科学者)にその原理を解明され、同じ方法で勝負に敗れる。「同じ女とは三度までしか付き合わない」主義。第17話では妻が登場してルパンに復讐を仕掛けた。なお「白乾児」という名前は実在の中国酒に由来する(アニメ版には「ラオチュウ」という名の弟が登場する予定もあった)。
- フウテン探偵(第8話-10話)
- 女性。第8話ではルパンの盗みの方法を見破り、第9話では「悪党的頭脳」を持つ男にさらわれ、第10話ではかつて所属していたギャング組織に狙われる。探偵らしさは全くない、とぼけたキャラクター。作中名前は一度も登場せず、「フウテン君」とルパンが呼称するのみ。
-
ルパン一世
- 第37話「ルパン三世とアルセーヌ・ルパンの対決」、最終話「さらば愛しきルパン!」に登場。心臓の病気でルパン三世の少年時代に死に、その後ルパン三世は「盗術」という本を遺産に受け取る。ちなみにルパン三世のことを「三世」と呼ぶ。
- ルパン二世
- 第11話「健在ルパン帝国」、第40話「ジャリ」、最終話に登場。ルパン帝国を一代で築き上げたもののクーデターによって殺される(しかし最終話には同じく死んだはずの一世とともに登場している)。三世の少年時代、彼は懲役刑にあり、息子に生存を隠していた。
- ルパン帝国
- ルパン帝国は二ヶ所あり、一つは第11話「健在ルパン帝国」の二世によって作られたルパン帝国。作者モンキー・パンチが助手として働いていた「浜中診療所」があることから、場所は北海道のようである。もう一つは、第91話「我が盗争(その1)」から最終話に登場するルパン帝国。こちらは先祖代々伝わる島である。
- ルパンの部下たち
- ルパンにはいつも次元や五ェ門などの仲間しかいない、というイメージがあるが、ルパンには地下組織があり、多くの部下を持つ設定である。もっとも描かれることは極端に少ない。最終話までに登場した部下をここにまとめる。
- * 贋ルパン(第4話)
- * 女(第5話)
- * おかかえ科学者(第7話)
- * ハンマーの岩鉄:九州支部所属(第19話)
- * 風の三太夫:四国支部所属(〃)
- * 峰不二子:北海道支部属(〃)
- * 科学者、見張り:墓地地下アジト(第16話)
- * 建設現場主任(〃)
- * 逮捕された1967人(第22話)
- * G(第50話)
- * K(〃)
- * 船員(第70話)
- ヤング・愚造(第67話)
- 暴力や堕落を若者に勧める不死身の男。
- 鬼土(第71話)
- ルパンの友人、しかし正体はネズミ一族の一人。催眠術の使い手。三年前に次元の兄貴(兄貴分か実の兄かは不明)を殺害し、メキシコに高飛びしていた。次元とルパンを殺そうとしたが、ルパンとの対決に敗れる。
- ヤングアイランドの学生たち(第73話、74話)
- シバをリーダーとする大学生の反体制組織。メンバーに土佐、古利、不二子など。大学封鎖に反対し、権力者が地位をあけ渡すことを要求。小型爆弾を呑みこんだ学生を東京に送り込んだ。
- クリフ・不私刑(フリンチ)
- 第75話「私を愛したルパン」登場。警察訓練所所長。年齢25歳。「武芸百般 全国一流の二十四大学の学位をとり 医者で 化学はもとより 逮捕術 殺人術の第一人者(本文より)」。銭形警部の仲間。部下に峰不二子がいる。
- 犯罪秘密警察の男女二人(第89、90話)
- ルパン三世に対する憎しみを植えつけようと、ルパンに化けた銭形が暴行を加える。女は峰不二子である。
- 大統領(第91話-93話)
- どの領土にも属さない無人島(ルパン帝国)を発見し、国連公認のうえ大統領になった男。秘書は峰不二子。
- パンドラ(最終話)
- 秘密報道組織・パンドラ。最終話にその一味が登場。峰不二子に変装してルパン帝国へ潜入する。帝国の秘密を盗まれたルパン達は、「しばらく彼らの活躍を見てみよう」と帝国を破棄して去っていく。ルパン終了後に連載され、双葉社パワァ・コミックスより単行本全1巻が出ていた(現在絶版)。最終回以外にルパンとの絡みはない。
その他、アニメ版での登場人物
その他の作品
パイロットフィルム
劇場映画
舞台演劇
ゲーム
パチンコ・パチスロ
CM
PCソフト
- 1998年 『ルパン三世 D2MANGA』原作マンガに彩色、動きと効果音をつけたデジタルマンガ。(PSで発売されたものと同内容)
漫画(原作以外)
小説
-
『小説!!!ルパン三世』(辻真先著、集英社コバルト文庫1982年発行)。
-
『ルパン三世 カリオストロの城』(山崎晴哉著、集英社コバルト文庫1982年発行)。
- 双葉文庫・アクションノベルシリーズ版。1987年より双葉社から発売された文庫小説。内容は共著による短編集もしくは中篇+短編の体裁。5巻以降は長編。
-
『戦場は、フリーウェイ』著者:(樋口明雄 塩田信之 吉岡平)
- 収録:戦場は、フリーウェイ(樋口)、泥棒さんと、殺し屋さんと、・・・・・・ひとりの少女(塩田)、五右衛門秘帳 -燃えよ斬鉄剣-(吉岡)
-
『星を盗む男』(著者:山口宏 大出光貴)
-
『エルドリア大脱出作戦』(著者:樋口明雄 沙藤樹)
- 収録:エルドリア大脱出作戦(樋口)、泥棒さんたちの華麗な休日(沙藤)
-
『アムネジアの砂漠』(著者:吉本正彦 鎌田秀美)
- 収録:アムネジアの砂漠(吉本)、イーヴル・シティへようこそ(鎌田)
-
『フリー・ファントム作戦』(著者:集新矢)
-
『激走チャイナ!贋作の秘密』(著者:速見彩)
季刊誌
ゲームブック
- アメリカはハリウッドの倉庫奥深くに保管されている幻の映画フィルムを狙う。そのフィルムは商業的には何の価値もない物だが、ルパン三世の両親であるルパン二世とその妻の若き日の姿が記録されていたのだ。簡単な仕事だと思っていたルパンと次元だったが、やがてそれは謎の武器商人やハリウッドゼネラルプロデューサー、果ては次期アメリカ合衆国大統領候補までが絡み、かつてのルパン帝国の秘密までもが明かされるというストーリーが展開されるが、これらの設定はあくまでもこのゲームブック限りの非公式のものである。
- 映画版で死んだ宿敵マモー。だが彼の残した負の遺産、クローン製造地下施設は創造主を失った後もその意思を受け継ぎ、打倒ルパンのため密かに稼動し続けていた。ある日何者からか不二子を誘拐したとの脅迫状が届く。助けるため某国にやってきたルパン一家の前に現われた敵は、なんと彼らそっくりのクローン人間。広大な地下迷宮の中で、仲間と離れ離れになってしまったルパンは次元や五ェ門のクローンを相手に死闘を繰り広げる。果たして目の前の相手は本物かそれとも偽者なのか。東西南北4方向のダンジョンを進むストーリーは終止不気味な雰囲気で、無数のゴキブリに襲われ胃袋を食い破られたりとか、脳みそや股間を潰されてもなお迫ってくるゾンビ次元に殺されたりといった悪趣味な結末もある。
- 「青の女王強奪作戦」(1986年 J・F・ハイブリッジ・野上礼二 / スタジオ・ハード)
- 南太平洋の架空の島タウラス諸島が舞台。謎の大型貨物船アントファガスタ号に潜入し、隠されたダイヤモンド「青の女王」を探し出すのが目的。船ではシリーズ1作目で倒した武器商人の娘が現れ、その美貌もさながらにルパンに敵意を向ける。そしてその後の次元の調査によって、アントファガスタ号の正体やその動力源の謎なども明らかになってゆく。巨大な船の内部を移動して情報を集め、船からの脱出や再潜入のミッションをこなし秘宝のダイヤを探す。最後は様々な兵器を操る敵と戦ったりもする。
- 綾辺家は古代から続く陰陽師の末裔であり、邪悪な力が封印された青龍鏡を代々守っていた。その魔鏡が天下の大泥棒ルパン三世が狙っていることを知った弱冠20歳の当主、綾辺真紀子はアメリカの私立探偵、ダグラス=スタウトに警護を依頼する。しかしその敵はやがて青龍鏡の魔力を悪用せんと企むライバル流派の陰陽師一族や彼に雇われた不死身の用兵ゴドノフらへと変わっていき、真紀子とルパンは協力して青龍鏡を奪ったライバル陰陽師の野望を阻止せんと追いかける。前半は私立探偵ダグラスとなって綾辺邸を舞台としたハードボイルドが展開され、後半はルパン三世となり古城のダンジョン内にて魔力復活を阻止するために必要なアイテムを探しながら進んでゆくという二部構成。敵役の傭兵ゴドノフは銃弾を食らっても爆風で火だるまになっても平気で起き上がってくるバケモノで、主人公達を追ってくるその姿はターミネーターかジェイソン。しかし物語中盤であっさり退場してしまうその最後は少々あっけない。
- 「暗黒のピラミッド」(1986年 塩田信之 / スタジオ・ハード)
- 主人公はルパンではなく、アメリカの大学を飛び級で入学するほどの天才少年ジェイ。パキスタンへ「混沌の祭祀書」なるものを求めて旅立った後行方が判らなくなった親しい考古学教授を追って、その孫娘フィルや協力を申し出る怪しい3人組と共にパキスタンの地下遺跡に挑むというストーリー。ルパン一家は前半は主人公たちと敵対する関係で登場するが、後半では敵味方が入れ替わりジェイと行動を共にする。が、その存在は付き添い同然であり影は薄い。ゲームは3つの地下遺跡の内部を探索するダンジョンが大半。実際パラグラフのほとんどが単なる分岐点でしかなく、道も東西南北に加え北東南東南西北西と最大8方向もある複雑さで、最後の遺跡はマップも非常に広大である。更には全くの別地点に飛ばされてしまうワープトラップもあるためにマッピングなしでの攻略は困難を極める。
- 警察が米国の強硬派と共に秘密裏に進めていた警察官武装化計画を知った銭形警部は、何としてもこれを阻止するため終生のライバルであるルパンに助けを求めてきた。一緒に秘密研究所に保管されている計画の重要証拠、Pファイルを盗み出して欲しいと言うのだ。果たしてルパンと銭形はPファイルを盗み出すことができるのか。前半は地下3階構造の秘密研究所に潜入してPファイルを盗み出す潜入もの、後半は様々な追手を振り切って羽田空港を目指すチェイスものの二部構成。テレビシリーズでは追いつ追われつだったルパンと銭形の急造凸凹コンビぶりがコミカルに描かれる。序盤に行われる携行アイテムの選別は重要で、持ち込む数に制限はないがその分荷物の重量で体力ポイントが少なくなってしまうのでルートに必要なものを見極めることが肝心。
- 「謀略の九龍コネクション」(1987年 塩田信之 / スタジオ・ハード)
- 読者は初めに次元か五右衛門かを選択して、一つの事件をそれぞれの視点で進めていく形式。お宝を求めて香港へとやって来たルパン一家。一人遅れて来た五ェ門は街でマフィアの孫娘エリザベスと知り合い、彼女のワガママで巨大遊園地「リトルアイランド」へ付き合うはめになる。一方次元は旧友であるマフィアのボスから孫娘が何者かに誘拐されたので助けて欲しいとの依頼を受けた。かくしてエリザベスを巡って追いつ追われつの関係となった次元と五ェ門だったが、そこへマフィアのボスに恨みを持つ復讐の「殺戮者」が現れる。どのルートを選択しても比較的簡単にエピローグへと辿りつけるが、真のエピローグへ行くには必要なアイテムを途中で入手していなければならないというオマケつき。
- 「復讐のチャイナタウン」(1987年 竹田明 / スタジオ・ハード)
- サンフランシスコのチャイナタウンで起こったマフィアの女ボス暗殺の濡れ衣を着せられたルパンが真犯人を探し出すストーリー。カリオストロの城から付いた中年おじ様イメージを払拭したいとの作者の意図から、物語のヒロインであるチャイニーズマフィアの美人三姉妹と恋に落ちる若々しいルパンとして描かれている。行動チェック表が一切無いので自分の行動を逐一覚えていなければならないのが難点だが、30階立て高層ビルのザ・タワーオブドラゴンを駆け上がるクライマックスシーンはそのルート選択の多彩さもあってゲームブックらしく何度も楽しめる仕上がり。片やレギュラーヒロインの不二子は出番なし、と思いきや、余りのパラグラフを使ったおまけストーリーにいたりするので探してみる価値あり。
- 「灼熱の監獄島」(1987年 大出光貴 / スタジオ・ハード)
- 古代文明の遺産「夜の翼」の存在を聞きつけアフリカ赤道直下の島、ホムンクルスへとやってきたルパンはそこで同じく夜の翼を狙う強敵レジオンからの挑戦を受ける。お宝の情報を求めて島の巨大刑務所に潜入したルパンはお馴染みの次元や五ェ門、脱獄を計画する囚人たちとも関わりながら、古代文明遺跡とつながった刑務所内をひた走る。果たしてレジオンとの対決の行方は。そして謎のお宝、夜の翼の正体とは。単純な一本道ではなく、場所を自由に移動できる探索型。その上で多くの伏線をクリアしておかないと最後まで辿り着けないのでやり応えあり。舞台が舞台なので男だらけでむさ苦しいことこの上ないが、刑務所長がスケスケネグリジェで寝てるような金髪美女なのがせめてもの慰めか。
- 「密林の追撃」(1987年 上原尚子 / スタジオ・ハード)
- 主人公は深いジャングルの中で目を覚ました記憶喪失の男。逃げなければという衝動に駆られるままに現地のゲリラ兵達から追われる身となった男は、自分の正体やここに来た目的などの失われた記憶を取り戻そうと密林を彷徨う。いったい『俺』は誰なのか。出会う奴等が口々に言うように本当に俺は『ルパン三世』なのだろうか。内戦状態にある東南アジア某国の密林を舞台に、記憶喪失となったルパンが一人、誰が敵か味方かわからない状況下でゲリラとの凄惨な戦いを繰り広げる。ワルサーはもちろん銃火器の類はいっさい持っていないので、マシェントやEツール、サバイバルナイフなどの限られた軍用携行品を駆使して生き延びなければならない。
- 「華麗なる挑戦」(1988年 前田達彦 / 渡部功一 / スタジオ・ハード)
- 祖父のルパン一世ゆかりの品「双子の女神像」を狙ったルパンだったが、突如表れた少年探偵ホームズ三世によってあっさり作戦を見破られ敢え無く敗走。憎きホームズに復讐を誓うルパンは、協力者となる不良少年団ナックルのメンバーや、ホームズに憧れる小説家志望の美少女シャーリーとの出会いのなかで、次なる女神像強奪作戦を立案するべく情報集めに街をひた走る。かくしてルパンとホームズ、お互いの祖父から続く因縁の対決が始まったのだった。読者は異なる複数の強奪作戦の中から1つを選択してそれに沿ったストーリーを進めることができる自由度がウリだが、ハッピーエンドにつながる作戦はその内のただ1つだけだったりする。
- 「九龍クライシス」(1988年 塩田信之 / スタジオ・ハード)
- 「謀略の九龍コネクション」の続編。前作の舞台となった九龍の巨大遊園地リトルアイランドを制御する人工知能コンピュータ、マックからのSOSを受けたお騒がせ娘のエリザベス。日本のハッカー少年タカシと共にマックを救出に向かうがその後は行方不明に。事態を知った五ェ門と次元はエリザベスを追って再び九龍はリトルアイランドへと向かったのだった。主役として行動するのは五ェ門と次元。記録するのは選択した行動に対応した番号チェックシートのみだがその数は計80以上にも及ぶ。それらはチェックによって展開が有利に進むものもあれば逆にペナルティとなるものや単なるタイムロスとなるものと様々。そして時折チェックの合計を聞かれる項目があり、あまりその数が多すぎると場合によっては「時間切れ」と称してENDになってしまう珍しい設定。
- ルパンにはまったく覚えがないというのに、世界中のアジトが爆破されたばかりか、五右衛門を含めた三人が襲われた。さらに不二子も危機に陥っていた。そんな時にルパンたちの前に現れたのは、謎の美少女ミシェルに、同じ敵を追っているらしいARMSの連中だった。手がかりの黒い薔薇の意味するものはなにか。そして、鍵を握る吸血鬼伝説の謎とは。
- 「悪党どもの黙示録」(1989年 滝沢一穂 / スタジオ・ハード)
- 祖父であるアルセーヌ・ルパンのお宝が展示された博物館に何者かが侵入した。ダンジョン状の巨大な館内を舞台に、ルパンと謎の侵入者との対決が描かれる。
- ルパンに隠し子が?!仲間たちは大騒ぎ。まったく身に覚えのないルパンは濡れ衣を晴らそうと、美幸と名乗るその少女と会うことにしたが、、、
- 「暁の第三帝国」(1990年 添田寛明・竹田明 / スタジオ・ハード)
- イタリア・ベニスから、かつて父親ルパンII世の仲間だったという贋作師デンホルムから助けを求める手紙が来た。今度の敵は第三帝国の亡霊たちだ。
- 「AF-1奪回指令」」(1990年 南一彦 / スタジオ・ハード)
- 大統領の乗った専用飛行機がテロリストにジャックされた。何故かペンタゴンに救助を要請されたルパン一家がテロリストに挑む。
- 「失われた絆」(1991年 竹田明 / スタジオ・ハード)
- 別々の環境で育ったナンシー、キャシーの双子姉妹が自分達の出生の秘密を探るため、ルパン一家と共に孤島のバイオテクノロジー研究所へと潜入する。しかし今回次元はケガをしてしまってお休み。離れていても会話ができるという双子のテレパシー能力を生かし、ルパン×ナンシー組と五右衛門×キャシー組の2チームに分かれて、時折場面を交代しながらそれぞれ独自のゲームを進めていくことになるマルチサイトシステム。
- 「戒厳令のトルネイド」」(1991年 富沢義彦 / スタジオ・ハード)
- 次元大介は、ひょんなことからICPOによる、ルパン三世逮捕の全面作戦の情報を耳にした。コードネームは”戒厳令作戦”。世界中に一時的に戒厳令をしき、各国の警察を総動員するというう、おおがかりなものらしい。そうして、ピンチの相棒を救うべく、全世界中の警察を敵に回す、大掛かりなゲームが始まる。
作品年表
-
1967年 8月、「漫画アクション」に漫画『ルパン三世』を連載開始。
-
1969年 パイロットフィルムが完成するが未公開に終わる。
-
1971年 よみうりテレビをキー局として、アニメ『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』放送開始。同年「漫画アクション」に漫画『ルパン三世 新冒険』を連載開始。
-
1974年 実写映画『ルパン三世 念力珍作戦』公開。
-
1977年 6月、「漫画アクション」に漫画『新ルパン三世』を連載開始。10月、日本テレビをキー局として、アニメ『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』放送開始。
-
1978年 3月、『ルパン三世 ベネチア超特急』を春の東宝チャンピオンまつりにて併映。12月、TV第2シリーズの高視聴率を受け、初の長編劇場映画『ルパン三世 ルパンVS複製人間』公開。
-
1979年 1月22日放送のTV第2シリーズ第67話「ルパンの大西遊記」が当時のアニメとしては異例となる視聴率30%以上(32.5%)を記録。12月、劇場映画第二作『ルパン三世 カリオストロの城』公開。
-
1984年 3月、よみうりテレビをキー局として、アニメ『ルパン三世 PartIII』放送開始。夏「漫画アクション」に漫画『SEXYルパン・サード』短期連載。9月、新作劇場映画を製作、翌年公開することが決定。
-
1985年 劇場映画第三作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』公開。
-
1987年 「ルパン三世」初のOVA『ルパン三世 風魔一族の陰謀』発売。同時に劇場映画第四作として公開。
-
1989年 「ルパン三世」TVスペシャル放送開始。TVスペシャル第一弾『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』を『土曜スーパースペシャル』で放送。
-
1990年 TVスペシャル第二弾『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』放送。このTVスペシャルから『金曜ロードショー』で放送されるようになり、以降、毎年夏休みに新作が放送されるようになる。
-
1991年 TVスペシャル第三弾『ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え』放送。
-
1992年 TVスペシャル第四弾『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』放送。
-
1993年 TVスペシャル第五弾『ルパン三世 ルパン暗殺指令』放送。
-
1994年 7月、TVスペシャル第六弾『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』放送。
- この作品が山田康雄の事実上の遺作となる。翌年、新作劇場映画の製作が決定し、年内に予告編第一弾が収録される。また、エッソ・スタンダード石油(ESSO石油、現:エクソンモービル)が翌年の年明けから放映するCMにルパン三世を起用することも決定、こちらも年内に収録が行われる。
-
1995年 1月、エッソ・スタンダード石油のCMがTV放送開始。2月、山田康雄が脳出血で倒れ意識不明となる。そこで製作中の劇場映画には、山田と親交があり、自身のものまねレパートリーとしてルパン三世を演じたこともある栗田貫一が代役をつとめることになる。早期復帰を願っていた山田康雄は意識が戻らぬまま3月19日に永眠。このことを受け、日本テレビは金曜ロードショーで「山田康雄追悼企画」と題してTVスペシャル第一弾『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』を再放送。4月、劇場映画第五作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』公開。8月、TVスペシャル第七弾『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』放送。この作品以降、栗田貫一が正式にルパン三世役を引継ぐこととなる。
-
1996年 4月、劇場映画第六作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』公開。モンキー・パンチがシリーズ史上初めて監督を担当する。8月、TVスペシャル第八弾『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』放送。
-
1997年 「ルパン三世」誕生30周年。TVスペシャル第九弾『ルパン三世 ワルサーP38』放送。「ルパン三世 (Shusay版)」が連載される。
-
1998年 「漫画アクション」に漫画「ルパン三世Y」連載開始。パソコンとプレイステーションのCD-ROM『ルパン三世 D2MANGA』が発売される(原作に彩色、動きと効果音、声をつけたデジタルマンガ)。7月、TVスペシャル第十弾『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』放送。11月、ミュージカル『ルパン三世 I'm LUPIN』公演。
-
1999年 TVスペシャル第十一弾『ルパン三世 愛のダ・カーポ〜FUJIKO'S Unlucky Days〜』放送。
-
2000年 TVスペシャル第十二弾『ルパン三世 1$マネーウォーズ』放送
-
2001年 「ルパン三世」TV放送開始30周年。TVスペシャル第十三弾『ルパン三世 アルカトラズコネクション』放送。
-
2002年 4月、OVA第二弾『ルパン三世 生きていた魔術師』発売。7月、TVスペシャル第十四弾『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』放送。
-
2003年 TVスペシャル第十五弾『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』放送。
-
2004年 季刊誌「ルパン三世officialマガジン」(双葉社)が創刊。同誌に『ルパン三世M』を連載開始。TVスペシャル第十六弾『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』放送。
-
2005年 TVスペシャル第十七弾『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』放送。
-
2006年 7月、HIP HOP アーティスト・SEAMO(シーモ)がルパン三世のテーマ曲をラップでカバーした「ルパン・ザ・ファイヤー」が発売。9月8日、TVスペシャル第十八弾『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』放送。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の特別単行本「超こち亀」に1994年の『ルパン三世・ALIS PLAUD』以来実に12年ぶりにモンキー・パンチ自身の筆によるルパンがこち亀との合作として発表される。
-
2007年 「ルパン三世」誕生40周年。7月27日、TVスペシャル第十九弾『ルパン三世 霧のエリューシヴ』放送。
-
2008年 4月、OVA第三弾『ルパン三世 GREEN vs RED』発売。7月25日、TVスペシャル第二十弾『ルパン三世 sweet lost night 〜魔法のランプは悪夢の予感〜』放送。
関連本
- 「ルパン三世はなぜ盗むのか? 250万円の快楽」(豊福きこう・双葉社)
- 「ルパン三世研究報告書」(スタジオハード・双葉社)
豆知識
-
1983年に子供向け作品として「ルパン8世」がフランスとの合作で製作されたことがある。
- 第8話まで製作されたが中断、未放映。ルパン三世の子孫であるルパン8世が主役の作品で、この作品ではルパンは表向きは私立探偵で、裏家業が泥棒という設定である。これは一部の海外で版権(この場合、モーリス・ルブランの原作の絡み)や泥棒を主人公といった作品による倫理上の問題により、ルパン三世が泥棒ではなく探偵という設定で放送されていた地域があったからである。なお、時代背景は22世紀で、宇宙旅行が当たり前になっている時代であり、宇宙でのストーリーが中心になっているらしい。次元や五ェ門、銭形の子孫も登場しており、次元は煙草のかわりにポップキャンディーを口に咥え、五ェ門は斬鉄剣のかわりにレーザーソードを振り回し、銭形の子孫はやはり警官で、ルパンの裏家業を確信しつつ彼らを追う。日本においては双葉社の100点コミックスによりコミカライズされた単行本が出版されていた。この作品中ではオリジナルのルパンファミリーと銭形は全員コールドスリープで眠っている事が明かされている。
- 『パネルクイズ アタック25』にて「1995年3月19日、ルパン三世やクリント・イーストウッドの声で知られる声優が亡くなっています。誰でしょう?」という問題が出題され「山田康雄」が「山田康男」となっていた。初期発売のビデオ・その他マスコミ記事には今でも「山田康夫」の誤記が多い。
- TV第2シリーズ放送中の1979年3月5日の放送では、当時日本テレビアナウンサーであった徳光和夫が実況アナウンサーとして実名で登場した。尚、この日は、徳光が司会を務める「ズームイン!!朝!」が開始された日であった。
- TV第2シリーズの主題歌はサッカーJ1のFC東京が応援歌として愛唱している。
- 山田康雄が『クイズダービー』に出演した際、司会の徳光和夫から「ルパンの声はほとんどアドリブなんですって?」と質問すると「しーましぇん」と答えていた。
- 山田の死後、後を継いだ栗田は「山田さんが生きていれば、僕は一ルパンファンのままであった」、「僕のやっているルパンはあくまで山田さんの物まねです」と度々発言している。
- 新ルパン三世で二階堂有希子に代わり峰不二子役になった増山江威子は当時、日本テレビに来た視聴者達のキャスト変更に対する批判の投書を数々見せられ、『こんな悲しい事はなかった』と後に語ってる。しかしそれが発奮材料になって自らの持ち味を生かし新たな不二子を作り上げたという。
- 叶バンチョウという漫画家が『ヌスット』というタイトルでルパン三世のパロディ作品を週刊少年ジャンプで連載されていた。連載が始まったのは1970年の4・5号で、同年38号に終了している。なお、TV第1シリーズが放送される1年以上前の事であり、読者の年齢層が噛み合うとは思えない題材である。なお単行本化は今に至るまでされていない為、もはや幻の漫画と化している。
- 原作はアニメの特に第2シリーズ以降とはまったく趣が異なっておりハードボイルドな描写や中には性的な描写も頻繁に出てくるほかアニメの作品に見られるジョークやギャグのような描写もあまり出てこない。
外部リンク
*
はんさんせい
はんさんせい
出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)