概要
「リング」「らせん」「リング2」に続く映画リングシリーズの完結編。生前の貞子の青春と悲劇的な最期までを描いた物語。鈴木光司の短編集「バースデイ」に収録された「レモンハート」の映画化で、「バースデイ」のタイトルは、もともと原作「リング」シリーズの完結編「ループ」の後日談を描いた短編「ハッピー・バースデイ」(レモン・ハートと同じく短編集「バースデイ」に収録)に帰属するものだが、本映画版では、忌まわしい怪物貞子の誕生編、という意味合いで「バースデイ」の名を冠した。作品の興業的には、前作、前々作程のヒットは得られなかったが、全国ジョイポリスを始めとするリングのイベントは、この時期、最盛期を迎えた。店員が貞子に扮した「貞子ヒップホップダンサーズ」やさらに増加した貞子グッズがそれに当たる。
また、昭和43年の設定や製作スケジュール、予算の都合などで苦労したことを今回初監督の鶴田法男や脚本家の高橋洋がインタビューで語っている(昭和43年に存在しない筈の、平成8年発売の6代目
トヨタ・ダイナが登場するのはその為かもしれない)。また、遠山博役の田辺誠一は、連続ドラマ「らせん」にも織田恭介(東健一)役で出演している。
この映画のオーディションで合格し主役に抜擢された仲間由紀恵は、この映画の演技で
堤幸彦の目に止まることとなり、ドラマ
TRICKシリーズの主役に抜擢され、女優として開花していくこととなった。
ストーリー
日本中を震撼させた「リング」の呪いのビデオ事件から遡ること30年前、昭和43年(1968年)、18歳の
山村貞子は、東京の劇団「飛翔」に入団していた。折りしも劇団は、次の公演「仮面」の上演を控えていたが、団員の間では全員が奇妙な井戸の夢に悩まされていた。そんな中、公演内容の練習中に主演女優の葉月愛子が謎の死を遂げる。疑いの目を向けられる貞子。音効係の遠山博は、そんな貞子を気遣い、庇おうとする。彼女と遠山の接近を懸念する衣装係の立原悦子。一方、12年前の山村志津子の公開実験で婚約者を亡くした新聞記者の宮地彰子は、貞子の過去を追う内、貞子の入学していた小学校の教師の話から「もう一人の貞子」の存在に気づく。復讐に燃える宮地。
劇団「飛翔」は、演出家の重森勇作の指導のもと、山村貞子を新たな主演女優に据え、「仮面」の上演を強行するが……。
スタッフ
キャスト
原作との相違点
原作が短編のため、映画「リング」とのつながりも併せて、登場人物の設定が大幅に変更されている。
- 貞子が「魔性の女」ではなく、「普通の人間」として描かれ、幼少期に似た「もう1人の貞子」が登場する。また、彼女の本当の父親は伊熊平八郎ではなく、海から来た正体不明の化物となっている。
- 30年後の現在は、47歳の遠山博ではなく、女子高生の清美の視点から始まる。(遠山博は30年前に死亡している。)
- 『劇団飛翔』のメンバーは、演出家・重森勇作、女優・葉月愛子以外は、映画オリジナルのメンバーとなっている。全員が井戸の夢を見ており、冒頭に愛子が死亡、中盤、重森は貞子を巡る遠山との揉め合いで死亡、終盤の貞子へのリンチ後の伊熊邸でほぼ全員が貞子に呪殺される。
- 劇中劇が『黒い服を着た少女』から『仮面』に変更。(『仮面』の元ネタは、映画「顔のない眼」。企画段階は『皮』という題名だった。)
- 伊熊平八郎が生きており、伊熊邸で隠遁している。また、貞子を井戸に落とすのは彼の役割となる。小説では彼は結核療養所に入院しており、貞子はそこの医師の長尾城太郎に殺される。
- 母の山村志津子は三原山で自殺せず、精神を病んで死んだことになっている。
- 貞子を婚約者の仇と狙う記者・宮地彰子の視点や貞子を診療する医師・久野亘の視点が追加される。
漫画
- 「リング0」(HorrorComics)(漫画:MEIMU原作;高橋洋・鈴木光司)
- 「バースデイ」(HorrorComics)(漫画:MEIMU原作:鈴木光司)原作の小説を元にした漫画版。「レモンハート」の他、「空に浮かぶ棺」、オリジナルエピソード「SADAKO」を収録。いずれも角川書店刊行。
関連イベント
キャッチコピー
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ついに明かされる貞子出生の秘密
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リングは今世紀最悪の0で終わる
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世紀末に誕生するの2つのミレニアムホラー(ISOLAと併せて)
関連項目
出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)