株式会社ヤマダ電機(ヤマダでんき)は、
日本の
家電量販店チェーンを営業する企業である。日本の
家電販売最大手で、
テックランド、
LABI、
テックサイトといった屋号の店舗を展開している。また一部店舗では、
医薬品、書籍、
カー用品、玩具、
高級ブランド商品、贈答用品なども取り扱っている。
概要
群馬県を地盤とした郊外型家電量販チェーンとしてスタートし、
1980年代からは
北関東各県の同業である、
コジマ(
栃木県)、
ケーズデンキ(
茨城県)などと、互いの商圏への進出と価格競争で激しく競い合い規模を拡大した。一時期コジマに対して売上高で劣勢に立たされるが、他社に先駆けて店舗を大型化する戦略に切り替え、特に
2000年の
東京証券取引所第一部
上場以降は、既存店の建替・移転を進めるとともに、各地の地元量販店との提携や買収によって全国展開を加速した。
2002年に当時トップだったコジマを抜いて家電量販店国内最大手となり、
2005年2月には、専門量販店としては日本で初めて売上高1兆円を達成している。2005年
7月29日、最後まで未出店だった
徳島県で徳島藍住店を開店させ、家電量販店で初の全都道府県進出を果たした。2006年度には、家電量販業界の2割の売り上げ規模になっている。
主な提携・買収
ヤマダ電機は東証一部上場以降、積極的に規模の拡大を指向し<!--「売上高3兆円」「市場シェア30%獲得」を次なる目標として掲げ / この手の記述はいつ時点のものなのか書き添えて下さい-->ており、その手段の一つとしてM&Aを行っている。
2005年7月14日、
静岡県が本拠の小売企業・株式会社
マキヤと合弁会社・東海テックランドを設立(マキヤ80%、ヤマダ20%)。マキヤが営業する電器店業態「ヤベデンキ」を新会社に分離してテックランドに転換したが、業績が振るわなかったためフランチャイズ方式を断念。2007年10月1日、マキヤ保有分の東海テックランド株式をヤマダ電機が買い取り、完全子会社化した。
2005年11月1日、
香川県を中心に
スーパーマーケットを営業する株式会社
マルナカ、同じく香川が本拠の小売企業・株式会社
ダイナマイトコーポレーションとともに
中四国テックランドを設立(ヤマダ55%、マルナカ25%、ダイナマイト20%)。ダイナマイトが営業する電器店業態「デンキのダイナマイト」の主力店舗を新会社に分離してテックランドのフランチャイズに転換。これにより実質的に「デンキのダイナマイト」店舗を買収した。
九州で
ケーズデンキのフランチャイズを展開していた
正一電気が、ケーズとの契約終了後の2007年2月に合弁会社・
九州テックランドを設立(正一電気60%、ヤマダ40%)。正一電気が営業していたケーズデンキ店舗はテックランドに転換された。
また、2007年9月頃から、業界7位の
ベスト電器の株式を純投資目的として買い進め実質的な筆頭株主になっており、ベスト電器が
ビックカメラとの資本・業務提携を発表した後も、2007年11月にはベスト電器株を40%まで買い増しする意向を示していた。ところが、2008年8月25日に、ベスト電器がビックカメラに対して
第三者割当による自己株式処分(増資)を行い、ビックカメラの株式比率は14.86%となり、2008年10月には、ビックカメラが株式を追加取得し、持株比率を15.03%まで高めて、
持分法適用関連会社化したため、ヤマダ電機はベスト電器との提携を断念し、株式保有は続けるとしているが、売却も検討する模様。
沿革
店舗の展開
から見るコジマVSヤマダ(福島県郡山市)]]
1980年代から北関東で激しく競い合った、ヤマダ(群馬)、コジマ(栃木)、ケーズデンキ(茨城)の3社は「YKK」と呼ばれ(
ヨドバシカメラ、ヤマダ、コジマで「Y2K」ともいう)、一時期は
日本電気大型店協会 (NEBA) 曰く「北関東の風雲児or波乱児」たちとも言われたが、その勢いは今日では全国各地に広がり、家電販売業界再編の引き金、NEBA解散(2005年8月)の引き金になったともいえる。そのなかでも、特に隣県に本社のあるコジマとの対抗心は非常に強く、互いに近隣に対抗出店し、右記の写真のような光景は群馬・栃木エリアのみならず全国で見ることが出来る程である。「他店より安い」を強調しており、その価格表示に関しては裁判沙汰にもなったこともある。1997年にコジマは家電製品売上高日本一の座を
ベスト電器から奪い優位に立ったが、ヤマダが急速に店舗の
スクラップアンドビルドを進め、2002年にコジマを抜き去りトップに躍り出て、今日のようなスタイルとなっている。また、パソコン販売に力を入れ、独自ブランドPC構築を目的に
KOUZIROを子会社化し、中古PC販売強化など力を入れており法人営業に強みがある。
郊外型店舗を47都道府県すべてに出店し終えると、「LABI」という都市型店舗のブランドを確立する。「LABI」の店舗は以前出店しなかった駅前の土地にも積極的に出店し、ビックカメラ(池袋・新宿・渋谷)、ヨドバシカメラ(新宿)、ケーズデンキ(水戸)、コジマ(宇都宮)といったライバル店舗のテリトリーにも出店を続け、激しい価格競争を繰り広げている。
都市型店舗「LABI」
今後オープン予定の店舗
- テックランド札幌本店(仮称) - 2009年5月開店予定。
- LABI新宿 - 2010年に開店予定。
- 東京都新宿区の新宿駅南口の「新宿スカイビル」が所有する土地に建設予定の新築ビルに出店予定
ポイントサービス
2001年より会員カードによる
ポイントサービスを展開しており、ポイント制度に否定的な他の郊外型競合店との差別化要素として積極的に利用している。テックランド全店でポイントサービスを本格導入する前は、実験店舗として「デジタル21」を
東京都足立区と
岡山県(岡山店はテックランドを改装し利用)に開店させ導入した。現在は両店ともテックサイトに改装されている。
店舗入口などにはポイントを抽選で無償付与する端末を設置している。2006年までは、商品価格(支払価格ではない)1,000円以上の買い物につき、1日1回100 - 4,000円のポイント抽選権が4日分与えられた。2006年12月16日より一部変更し抽選が1日2回に分割され、1回目は来店時に10 - 4,000円分、2回目は商品購入後(さらに、通常ポイントカードは購入金額が200円以上であるという条件付き)、一回目の有無により 10 - 4,000円分(ケータイ・LABIカードだと、90 - 4,000円分)のポイントが付与される。この変更により、一日に得られるポイントの最高値が8,000ポイントとなるため、「パワーアップ」と称して制度の変更がなされたが、実際は来店ポイントの最低値を10ポイントにすることが主な変更点であった。これは、来店ポイントは商品を買わなくてももらえることから、最低が100ポイントの頃には商品を買わずにポイントを稼ぎ、1,000円の購入で400ポイントを得るという手法が可能であったためである。
九州テックランド系列の店舗ではデザインも異なり九州テックランドでのみ使用できる旨が明記されていたが、2008年10月より相互利用が可能となった。また、完全子会社化した
ぷれっそホールディングス傘下3社が2007年9月から発行している「ぷれっそポイントカード」も、外観やシステムは似ているものの現時点では本社系列・九州テックランド系列どちらとも互換性はない。
グループ会社
備考
テレビCM
-
2007年現在は俳優の高嶋政伸、プロサッカー選手の中村俊輔をイメージキャラクターに起用しており、2人が出演するコマーシャルが放送されている。ヤマダ電機の地元、群馬テレビでは全国向けとは別のCMも放送されている。このCMはフジテレビ系列で放送されているFNNスーパーニュースの全国枠で見ることができる。
- 店舗内BGMやCMで使用されている『ヤマダ電機の唄』は、「ヤマダ電機とゆかいな仲間たち」作詞、富田伊知郎作曲で制作された。曲中に含まれる「ヤマ〜ダ電機♪」(サウンドロゴ)というフレーズはそれ以前からもCMで使用されているが、これは1996年からCMキャラクターを担当したさまぁ〜ず(当時バカルディ)が、CM撮影のリハーサルの際、遊びで歌っていた鼻歌をCMスタッフが採用し誕生したと、さまぁ〜ずは語っている。『ヤマダ電機の唄』は、家電量販店のCMソングだけを収録したCD『エレクトリックパーク』(ポニーキャニオン)に収録されている。
- 一時期CMに出演し、CM曲も担当していたSwamp Delta Rockcafe'が、2006年に「ヤマダ電機47都道府県TOUR 〜ヤマダかつてないインストアライブ〜」(79ヶ所)を行った。その後も、ヤマダ電機の店舗や福岡ドームでのヤマダ電機のイベントなどでライブを行っている。
問題・事件
-
2007年1月23日付の読売新聞記事において、LABI1なんば店でメーカー応援者(ヘルパー)に対する店側からの命令指示が行われており、職業安定法違反、二重派遣・二重命令にあたると報道された。店舗側がヘルパーに対してノルマを課し、また営業報告書を書かせ「何件アプローチして何件獲得したのか、販売価格はいくらか」と徹底させ、成績が悪ければ罵声を浴びせたりするとされる。同支店だけでなく全国の店舗で同様の行為があったとする指摘もある。一方でヤマダ電機は、違法な事実はなく報道には誤解が含まれていると全面的に否定し、読売新聞の取材方法にも問題があるなどと反論している。後の 週刊文春2007年3月15日号と22日号記事によると、一連の読売新聞報道について、ヤマダ電機から読売新聞に対して折り込みチラシの出稿を差し止めるとの圧力があり、読売新聞がこれに屈して2007年1月27日朝刊の12版まで出ていた記事を13版以降削除した、としている。読売新聞はこれを全面的に否定し、週刊文春に記事の訂正と謝罪を求めている。
- 2007年5月10日、公正取引委員会が取引先に対する優位な立場を利用して、納入業者に不当な人材派遣を求めた疑いがあるなどとして、独占禁止法違反(不公正な取引方法)容疑で同社本社や数店舗に立ち入り検査に入ったことが同日夕刊各紙にて報道された。
- 2008年6月30日、公正取引委員会は同社の優越的地位の乱用を再び認定し、独占禁止法違反(不公正な取引方法)で排除措置命令を出した。公取委が認定した不当な派遣人数は延べ約16万6000人にのぼり、過去最大規模となった。家電販売店に対する同命令は初めてである。これに対してヤマダ電機は「排除命令を真摯(しんし)に受け止め、コンプライアンス体制の強化に努める」とコメントした。一方7月10日に本社で開いた記者会見において、山田昇会長は「納入業者側にも販路拡大のメリットがある。大手などは『お金は不要だ』と言っている。(派遣は)相手からの要望で、いなくてもいい」と発言した。
- 2007年3月30日、埼玉県熊谷市の熊谷配工センターで、家電リサイクル料金を受け取って顧客から回収した不要家電品を、中古品販売業者や輸出業者へ横流ししていたことが発覚した。経済産業省と環境省の調査が入り、ヤマダは現地の担当業者を告訴した。ヤマダ側の説明によれば「この業者が単独で行ったもので、組織的なものではない」と話している。
- 2007年3月4日、子会社であるヤマダハウジングとフランチャイズ契約を結んでいた札幌市内の住宅リフォーム会社が、高齢者から工事代金を騙し取った事が判り、北海道警察豊平署がこの会社の社員を逮捕。ヤマダ電機清田店内にあるヤマダハウジング清田店も営業時間中に家宅捜索を受けた。
脚注・出典
外部リンク
*