メフィストフェレス(Mephistopheles)は、
ドイツにて民間に伝えられる
悪魔である。その名前の由来については、定説はない。有力な説としては、以下の3つが挙げられる。
- ギリシア語で「光を愛せざるもの」、
- ラテン語の「mephitis」とギリシャ語の「philos」の合成語「悪臭を愛する者」
- ヘブライ語の分詞「破壊する(mephir)」「嘘をつく(tophel)」また「嘘つき(mefir)」を合成したもの
他にMephistphelesという呼び方もある。地獄の大公の一人で、空飛ぶ魔神と呼ばれ、
天文学・
占星術・
気象学に長けている。その姿は
グリフォン、あるいは
ドラゴンに似ているという。また、黒い毛に覆われているともいう。老人、あるいは紳士の姿で現れることもある。地獄の炎と幻を操り2匹のドラゴンのひく馬車に乗っている時もある。見えないところから人間を誘惑し悪徳へと導こうとする。
しかしながら、地獄に堕ちたことを後悔しており、努力次第で天界に行ける人間をうらやましがっているという。最後の審判に許されて天界に戻る日を待ち望んでいるという。
ドイツの民間伝承によると、
錬金術師であり
死霊術師の
ファウストは、この悪魔を己の魂と引き換えに召喚し、自己の尽きせぬ欲望を満たそうとしたとされる(それについては、"Historia von D.Johann Fausten"(1616)に詳しい)。また、その伝説をもとに
ゲーテは畢生の大作、
戯曲『
ファウスト』を書いた。
トーマス・マンの長男である
クラウス・マンも『メフィスト』という小説を1936年に亡命先で書いている。
出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)