概要
機器名称には
ファミリーコンピュータの略称として広く親しまれた
ファミコンの語句を採り入れ、後継機としての位置付けを明確にした。なお、「ファミコン」は「
ファミリー
コンピュータ」の省略形だが、「スーパーファミコン」の名称内の「ファミコン」は正式なものであり、「スーパーファミリーコンピュータ」という名称のゲーム機は存在しない。
ファミリーコンピュータとくらべ、表示や音源の処理能力が格段に向上していた。ハードウェアのスペックとしては、16ビット
CPU の搭載、32768色(15
ビット深度)から選択可能な多数の16色カラーパレットと、それらのカラーを適用可能な16色
スプライト、数十個以上のスプライト同時表示数、背景の多重スクロールと拡大・縮小・回転表示機能、
ソニーの
DSPによる
PCM音源の採用など、カタログスペックとしては同時代の一線級のものを取り揃えている。
コントローラは本体に2個同梱される付属品となり、本体前面に2つ設けられているコントローラコネクタに接続する方式となった。I・IIコントローラの区別はなくなり、コントローラの右側にあるボタンはA・B・X・Yの4つとなり、上部の左右にはL・Rボタンが追加された。内蔵マイクは廃止された。またコントローラコネクタに接続する
周辺機器も発売された。
ACアダプタ、
RFスイッチ、75Ω/300Ω変換器はファミリーコンピュータと共通で、スーパーファミコン本体とは別売であった。
AV端子付テレビの場合は別売のケーブルによりテレビとスーパーファミコンを接続することも可能とされた。
「SUPER FAMICOM」のロゴはHandel Gothicの小文字と大文字を混ぜたもの、「スーパーファミコン」のロゴは「ファミリーコンピュータ」と同一のロゴタイプとされる。
仕様
- CPU: 5A22 65C816互換, カスタム 16bit
- クロック周波数: 1.79MHz、2.68MHz、3.58MHzの三段階切替え(入力21.47727 MHz)
- RAM: 128KB DRAM
- グラフィック: S-PPU x 1および2(生産途中からワンチップ化)
- RAM: 64KB SRAM (VRAM、スプライトデータ、カラーパレットデータ)
- 解像度: ノンインターレース256x224, 512x224, 256x239, 512x239 / インターレース512x448, 512x478
- 画面: スプライトとバックグラウンド(BG)面最大4枚
- BGキャラクターサイズ: 32x32 〜 128x128
- BG領域: 最大1024x1024(内部)
- 色: 32,768色中から選択
- BG面の枚数とパレット数の組み合わせをモード0〜7から選択。モードにより各BG面は4色、16色、256色パレット
- スプライト: 最大128枚、横制限32枚、16色パレット、サイズ8x8, 16x16, 32x32, 64x64、縦反転・横反転表示可能
- 特殊エフェクト: BG面拡大縮小回転(1軸)、半透明、モザイク、ウインドウ、ラスター
- 音源チップ: S-DSP (DSP) 及び 制御用S-SMP(SPC700コア) クロック周波数1.024 MHz(入力24.576 MHz) ソニー製
- RAM: 64KB SRAM(SPC700用)
- サンプリング周波数: 32kHz
- 同時発音数: 8チャンネル
- 16bit PCM音源 ステレオ (ADPCM)
- メディア: カートリッジ式
- AV出力: RGB21ピン/S端子/ビデオ/RF
- 拡張コネクタ
- 寸法: 200×242×72mm
- 重量: 約600g
スーパーファミコンの基板(SNS-RGB-01)に実装されているLSIの例。
画像:5A22-02_01.jpg|S-CPU B(5A22-02)
画像:5C77-01 01.jpg|S-PPU1(5C77-01)
画像:5C78-03_01.jpg|S-PPU2 C(5C78-03)
画像:S-DSP A_01.jpg|S-DSP A
画像:S-SMP_01.jpg|S-SMP
市場視点から見た特徴
日本での出荷台数約1717万台、日本以外では約3193万台、全世界累計出荷台数約4910万台。対応ソフトは
1990年から
2000年の間に1388タイトル(非ライセンス品を含まず)発売された。
開発当初は、当時最大の市場シェアを持っていた
ファミリーコンピュータとの互換性を維持する為の開発努力も試みられた。実際に一部では
上位互換などとも宣伝されており、発売前の
モックアップでは本体横に接続する「ファミコンアダプタ」というもので互換性を保つという案も提示されていた。最終的には互換性の維持を断念し、新規プラットフォームとして発売された。しかしライトユーザーや大手ソフトメーカーの取り込みには成功し、既に発売されていた
PCエンジン、
メガドライブを超える規模のシェアを獲得。結果的に、第四世代、16ビットゲーム機の時代でも、任天堂はメインプレーヤーの座を堅持した。
開発、経営視点での特徴
当初は
スーパーマリオワールドで従来のゲームユーザーを安定して引き寄せたが、同作は堅実な内容ではあったものの従来のシリーズの焼き直し的な雰囲気が強くそれほど派手なゲームではなかった。しかし
F-ZEROや
パイロットウイングスは、当時の他のゲーム機には無かった、画像の拡大縮小回転といったスーパーファミコンの性能をフルに生かした内容でゲームユーザーに衝撃を与え、スーパーファミコンの性能の高さを多くのゲームユーザーに認識させた。また、初期に発売された
アクトレイザーでは素晴らしいサウンドでゲームファンを魅了した。
アクトレイザーのサウンドに衝撃を受けたスクウェアのスタッフが
ファイナルファンタジーIVの音源ドライバーを作り直した逸話が残っている。
ただしメーカーがスーパーファミコンの開発に慣れた中期以降はプログラム技術も改善されアーケードで高い評価を得ていた
ストリートファイターIIは高い移植度でファンを狂喜させ、
パロディウスだ!や
ソニックウィングスではスーパーファミコンでも十分に優秀なシューティングゲームが作れると言うところを見せた。1993年に発売されたファイナルファイト2でも2人同時プレイが可能となっている。『信長の野望』も、続編『
覇王伝』では処理速度はかなり改善されている。
スーパーファミコンでは主にコスト削減の観点などから生じた技術上の制限により性能を発揮させる為の制約が非常に多く、特にPPUの画面モードによる制限の複雑さと処理の煩雑さ、CPUの癖のある特性などがプログラマーを悩ませた。この様に決して扱い易い環境とは言えず、これを競合機と比較すれば豊富な量が用意された開発用データライブラリで補うという状況であった。
サウンドについても波形メモリやサウンドドライバなども含め使用可能な容量が僅か64KBしか用意されていないなどPCM音源としては扱いにくく、サウンドコンポーザやプログラマーたちの頭を悩ませた。
開発環境としては当初は
ソニーの32ビット
ワークステーション・NEWS(ニューズ)が用意されたが、当時のワークステーションは非常に高価であり結局は体力のある大手のソフトメーカー以外の参入を中々に困難なものにした。
後期にはゲームの大容量化への対応、更に競合他社への対抗策としてソニーと共同で専用
CD-ROMシステム「
プレイステーション」の開発が進められていた。しかしソニーが米国のゲームショーでスーパーファミコンとの互換性を持つCD-ROM機を発表し新聞でも報道された翌日、任天堂は記者会見で
フィリップス社とCD-ROM機の共同開発を発表しソニーに釘を刺す形となった。ソニーにとって任天堂はスーパーファミコン用の部品を卸していた顧客でもあった為、法的な手段には訴えず交渉を続けた結果、販売元がソニーから任天堂に移行するなど契約の変更がなされその後両者は決裂した。
公的な場ではソニーは任天堂の変心を訴え、任天堂は2倍速のCD-ROMでも十分な読み込み速度を達成しなかった事を挙げている。その後の1992年に任天堂の
山内溥社長(当時)が初心会演説でCD-ROM機に対して否定的なコメントをしている。またフィリップス社とのCD-ROM機が世に出る事もなく結局スーパーファミコン互換CD-ROM機の計画は立ち消えとなり、プレイステーションは後にソニーのプラットフォームとして完成された。
歴史
スーパーファミコンジュニア
スーパーファミコンジュニア (Super Famicom Jr.) は、スーパーファミコンの基本性能はそのままにデザインを一新・小型化し、
RGB21ピンケーブルおよび
S端子ケーブルによる映像出力、RF端子、カセットイジェクト機構、サテラビューとの接続端子を廃した廉価機である。型番はSHVC-101。1998年3月27日に発売された。価格は7,800円であった。
セット内容は本体とコントローラ1個(スーパーファミコン付属のものとは若干デザインが異なる。型番はSNS-102)、取扱説明書のみだった。
Super Nintendo Entertainment System
Super Nintendo Entertainment System (スーパーニンテンドー エンタテイメントシステム)は、スーパーファミコンの
北米、
ヨーロッパ版である。
コンソールに Super Nintendo の部分が大きく表記されていたため、現地では「スーパーニンテンドー」の愛称で親しまれた。SNES もしくはSuper NESと略されることが多い。メーカー型番はSNS(北米)、SPAL(ヨーロッパ)。
基本スペックはスーパーファミコンと同一だが、以下の点が異なる。
- 北米版は本体およびカセットの外形、配色が変更されている。一方ヨーロッパ版の本体・カセット形状はロゴ類を除き日本のスーパーファミコンと共通する。
- ヨーロッパ版ではPALまたはSECAM出力。
- CICが異なる為、仕向地の異なるカセット間の互換性はない。ただし、非ライセンス品の変換アダプタの使用や本体もしくはカートリッジの加工で、仕向地の異なるカセットを使うことは可能。
スーパーコンボイ
スーパーコンボイ(?? ???/Super COMBOY)は、スーパーファミコンの
韓国版である。
発売元が任天堂ではなく現代電子産業(現・
ハイニックス半導体)となっているのが最大の特徴で(現代電子は本機のみならず、
NES(日本の
ファミコンではなく北米版のもの)、
ゲームボーイ、
NINTENDO64のライセンス販売も行っていた。)、その他の仕様は電源周りを除いて日本版とほぼ同一であり、スーパーコンボイで日本製ソフトを使うことができ、その逆も可能である。メーカー型番はSNSN。
周辺機器
- 1993年8月に発売予定を発表するもお蔵入りに。
関連項目
ソフト一覧
- - 日本語版ウィキペディアに記事の作成されているタイトルのリスト(タイトルでの五十音順)
その他
脚注
外部リンク
公式サイト
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