20世紀初頭の初期の
レコード産業では、他社のヒットレコードを自社のアーティストに録音させて後追いヒットを狙うことは当たり前に行われていた。また、1950年代の
ロックンロールの初期のヒットレコードは、
アフリカ系アメリカ人音楽家の作品を白人聴衆むけに焼きなおしたものが多かったが、これらは当時カバーであるという意識はされていなかった。
洋の東西、場所、時間を越えて楽曲が共有される現象であり、カバーの際、歌詞やタイトルまで変わることもある。さまざまな動機から行われ、純粋に曲が好きだからだったり、持ち歌不足をフォローするためだったり、他人に提供した曲をファンや会社の要望で録音する羽目になったり、有名な曲をカバーすることによる宣伝効果を狙うためである。
カバーに対する見解は非常に多様である。原曲のファンには、あくまで原曲の雰囲気を尊重したものが好まれる傾向がジャンルを問わずある。原曲の雰囲気を完全に解体して独自の
アレンジで勝負したものはたいてい原曲のファンには評判が悪い。しかし当の原曲の作者にはそうした音楽的なチャレンジを行うカバーは好まれる傾向がある。無論、原曲を完全と考え、カバーにもそうした原曲の姿を強制する作者もいる。
日本音楽著作権協会(JASRAC)登録楽曲に関しては、JASRACに申し出るだけで許可が下りるため、簡単にカバーできる。ただし
大地讃頌のような事例もある。
1990年代前半には海外アーティストが
J-POPの楽曲をカバーしたいわゆる「逆カバー」がブームになった。
昨今の日本の音楽業界では
CD不況の影響を受けて
CDが売れないため、レコードを多く買っていた
団塊の世代を狙った形での過去のヒット曲のカバーが非常に増えているが、カバーしているアーティストの原曲に対するリスペクトの度合いが低いことが多く、大抵の理由がカバー曲を利用しての宣伝効果狙いや、持ち歌不足を補うためである。この事から、こういった形でのカバー曲を嫌う人もいる。
演歌業界 (かつては
アイドル歌手も) では、オリジナル・アルバムのほとんどは自分のシングル曲か、あとの残りは名曲のカバーが常識とされている。
アニメ業界では、主役声優が主題歌をカバーする事があるが、ほとんどオケはオリジナルと同じ物で有る事が多い。ただ、終わりが若干長いとかの違いはある。
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出典:「フリー百科辞典ウィキペディア」(2009-01-01)