かくれんぼ
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Tさんが営業で、実家近くの首里付近を回った夕方、急に大雨になった。
ものすごい雨が営業車のフロントガラスをたたきつけ、あっという間に激しさを増す。
このまま運転するのも危ないので、車を停めて休む事にした。
車を停めた場所は、首里にある有名な池に入る道。
~続き~
車道ではないが、車2・3台分は停められるスペースがある。
バチバチと車の屋根をたたきつける雨は止みそうにない。
ラジオを切って車のエンジンも切って目を閉じた。
強い雨の音が聞こえる。
バチバチ、ドドド。
Tさんはその音に、ん?と思った。
目はつぶったままだが、耳をすました。
大粒の雨が当たっているというよりは、何かもっと大きいものが降ってきているような感じ・・・。
なにかで車をたたいている音のようにも聞こえる。
さらに耳をすませると、車の屋根からじゃない、横からもドアをたたいているように聞こえた。
あれ?おかしいぞ。と思った瞬間、金縛りにあった。
その時、小学生の頃この池で遊んでいた時のある事件を思い出し、それが夢をみるような感じで、映像的に頭の中でよみがえったそうです。
それはこんな光景だった。
昭和40年代後半、「本土復帰」前後の首里あたりは、なにかとのんびりしていた。
その池にはちゃんとした柵もなかったけれど、こども達はおかまいなしで遊んでいた。
ある日Tさんは、同級生のM君、Y君の三人で、その池に遊びに行った。
池に到着する頃には曇り空から少し雨が降ってきたが、男の子たちはその程度の雨じゃ遊びはやめない。
何かやろうという事で、かくれんぼをやることになり、ジャンケンをしてY君が鬼になった。
隠れるエリアは池の周りと決めた。
よく三人はその場所でかくれんぼをやるので、いつも隠れているガジュマルの後ろはすぐ見つかってしまう。
だからちょっと危ないけど、傾斜のきつい土手の端っこにピターッと張り付いた。
土手は大きい石が多くデコボコしているので、上からはかなり身を乗り出して覗きこまないと見つからない場所だ。
水面がすぐそこまで迫ってくる。
Y君は大きな声を出しながら探し始めた。
けっこう危ないところに隠れたものだから、Y君もまさかそんなところにいるとは思わない。
そうしているうちに、だんだん二人は可笑しくなってきた。
クスクスっと、口を押さえて笑いを我慢していたが、Y君がその声を聞いて近くを探し始めた。
そして、土手の方に向いて「そこに誰かいるんでしょう?」
Y君は少し身を乗り出して覗きこんだ。でも姿が見えない。
思い切ってさらに身を乗り出して、ぐ~っと覗きこんだ。
その時、ピカ!!!ゴロゴロゴロ!!!大きい雷が落ちた。
Y君は驚いた拍子にバランスを崩し、頭から池にバシャーンと落ちていった。
空からは雨がザーッと降ってきて、凄いどしゃ降りになった。
「Y~!大丈夫か!?Y~!」
隠れていた二人はびっくりして大声で叫んだ。
バシャバシャと苦しげな水の音がする。
大雨の中、よく周りが見えない。
次第に音が岸を離れていく。
しばらくして、バシャバシャという音は途絶えた。
たまたま通りかかった近所のおじさんが助け出し、病院に運んでくれた。
でもY君は頭を強く打った事と、大量の水を飲んでいたというのが原因で亡くなってしまった。
結局この一件は事故として処理された。
Tさんは、金縛りにあいながら、まさにその時の映像が蘇りました。
あの時と同じ強い雨の日。同じ池のほとり。
その時、車をたたきつける音が大きくなった。
ドンドンドン!!!
Tさんの金縛りが解け、やっと目を開けることが出来た。
窓ガラスに何かが張り付いている。
よく見ると、子供の大きさほどの白い手がピタ~っと張り付いていた。
Tさんは思わず「うわぁ~!」と叫ぶ。
すると、小学生ぐらいの子供の声が聞こえてきました。
「見ぃ~つけた~」
Y君はあれからずっと、Tさんを探し続けていたんでしょうか・・・。
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