傘女

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僕は職場から模合の会場に直行しました。 居酒屋では皆すでに出来上がっていたけれど、 僕は空腹だったので食べてばかりで、 泡盛には手を出さずにコーラだけを飲んでいました。 午前0時、模合は終了。いつもなら歩いて帰るのですが、 この日は雨が降りだしており、タクシーで帰ることにしました。

~続き~

タクシーは国際通りからホテルエメラルドの筋道を抜け、 祟元寺通りから一方通行の急勾配を上がっていきます。 しばらくすると道は平坦になり、実業家I氏の豪邸前でL字を書いて左に折れるのです。
L字の右側は琉球石灰岩で造られた高い堀、角には街灯があり、 その下に白いワンピース姿の若い女性が黒い傘を差し、 左手に白い傘を持って立っています。
角を曲がった所でタクシーを停め、料金を払いながら
「若い女性がこんな夜遅く誰を待っているのかね」と運転手に話しかけると、
「えっ、誰がですか?」と問い返すのです。 僕は後ろを振り返りながら、
「ほら、街灯の下に傘を差した若い女性が立っているでしょう」と問い直したのですが、 そこには誰もいませんでした。 運転手は僕が下車するなり、急発進で狭い道を走り去りました。
僕は異様なものが急速に迫ってくるのを背後に感じ、全速力で路地を駆け抜け、 やっとの思いで自分のアパートにたどり着きました。 僕の部屋は1階の左端で、鉄製の扉にのぞき穴が付いています。 扉を開けると半畳ほどの玄関があり、 3メートルほどの廊下の先に8畳の部屋があります。 僕は靴も脱がずに転がり込み、部屋の明かりを点けましたが、 体の震えが止まりません。
しばらくして、「ピンポーン」とチャイムが鳴るのです。 手で口を押さえながら忍び足で玄関まで行き、覗き穴に目をやると、 異様な物体が室外灯を見上げています。
顔は赤黒くグチャグチャに崩れ、長いウジ虫が出たり入ったりしています。 肉片らしきモノと一緒に、地面に落ちていくウジ虫。 眼球は真っ黒。
それは気配を感じたのか、のぞき穴に顔を近づけてきたので、 僕は部屋の中央まで後ずさりし、その場で膝を抱えてひたすら朝が来るのを待ちました。
「コケコッコー」と一番鶏の鳴き声が聞こえた時、フッと緊張感がほぐれました。 子供たちの明るい声も聞こえてきます。
そうっと玄関の扉を開けたら、そこには誰もいませんでした。 しかし、足元には肉片と汚物があり、その中をウジ虫が蠢いています。
トイレからホースを持ちだして玄関に戻ると、そこには何もありませんでした。 僕はその日のうちに引っ越しました。
それ以来、あのアパートに戻ったことはありません。

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