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2018-04-24 07:50:00

沖縄タイムス社

[大弦小弦]興南・沖尚で45年間、高校ボクシングを教え、昨年11月に73歳で急逝した…

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興南・沖尚で45年間、高校ボクシングを教え、昨年1・・・

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 興南・沖尚で45年間、高校ボクシングを教え、昨年11月に73歳で急逝した金城眞吉さんの映画「10カウントは聞かない カンムリワシを育てた男」を沖縄国際映画祭で見た▼RBC所蔵の在りし日の映像と、具志堅用高さんら教え子の回想でつなぐドキュメンタリー。熱血指導する姿に上映後、元ヤンチャの中年OBの目は真っ赤っかだった▼映画は眞吉さんの闘病中にOB有志が企画。死後、400万円の資金を集めてRBCに持ち込んだ。監督を務めたアナウンサーの土方浄さんは「恩師のために教え子が映画を作るなんて前代未聞」と驚く▼中心となったのはOBで司法書士の日高憲一さん(44)だ。弁護士を志すも10年連続不合格で鬱(うつ)になり、見学した後輩の練習で昔と変わらぬ怒鳴り声を聞いた。「ヘタクソがかっこつけるな」「苦しい時こそ前へ出ろ」。「俺、こんな厳しい練習を乗り越えたんだ」と思い、立ち直ったという▼上映後の華やかなレッドカーペットを、こわもてのおじさん約30人が歩いた。遺影を抱く家族を先頭に、今は廃部となった2校の部旗が国際通りに翻った▼眞吉さんが最も手を焼いた教え子で現在、記憶障害で療養中のピューマ渡久地こと渡久地隆人さん(48)も両親と一緒に歩いた。母絹子さん(77)は「本当に感激。監督さんと息子のおかげです」と涙ぐんだ。(磯野直)

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