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2015-05-06 06:43:00

沖縄タイムス社

気候克服し商用化、スイーツに 沖縄産ブルーベリー

気候克服し商用化、スイーツに 沖縄産ブルーベリー
農業生産法人ポールシュガー(八重瀬町、高嶺正人社長)が、自家栽培の県産ブルーベリーを使ったスイーツ・・・

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 農業生産法人ポールシュガー(八重瀬町、高嶺正人社長)が、自家栽培の県産ブルーベリーを使ったスイーツの販売を展開している。同社は2013年、同町の農場でブルーベリーの商用栽培に成功。徐々に規模を拡大し、現在990平方メートル(300坪)のビニールハウス内で500本を栽培、那覇市内の自社店舗でブルーベリーのタルトやケーキなどを販売している。高嶺社長は「観光農園としても活用できるよう、栽培規模を拡大していきたい」と意欲を燃やす。(新垣卓也) ブルーベリーは北アメリカ原産。国内では長野や群馬などが主要産地となっている。温帯の地域で幅広く栽培されているが、亜熱帯気候に属する沖縄では栽培が難しいといわれているという。

 県園芸振興課は「県内の果樹栽培調査では統計に上がっていない。家庭用などで栽培されている可能性はあるが、商用栽培の事例はおそらくないだろう」としている。

 高嶺社長は02年から、別会社でエステ関連の店舗を経営。8年ほど前から眼精疲労を訴える客が多くなり、視力回復に効果があるといわれる栄養成分「アントシアニン」を豊富に含むブルーベリーの栽培に挑戦した。

 しかし、直射日光の強さで葉が焼けたり、根腐れが起きたりしたため、実がならなかった。09年には八重瀬町の農場を購入、翌年に生産法人を設立し、エステ用のハーブなどを栽培しながらブルーベリーの栽培を続けた。

 高嶺社長は11年、知人の紹介で知り合った茨城県のブルーベリー農家を訪問。剪定(せんてい)の方法や使う肥料の種類などの栽培手法を学んだ。

 その後、水はけの良い強酸性用土など3種類を混ぜたオリジナルの土で栽培を開始。13年3月ごろ、50本に結実し、14年には200本に拡大した。葉焼けを防止する遮光ネットの設置やミツバチの放し飼いによる受粉の促進にも取り組み、15年産は500本分の実約100キロを収穫した。

 昨年6月には那覇市内に自社店舗「楽園スイーツポールシュガー」を開店。自家栽培のブルーベリーを使ったロールケーキやスコーンの販売を開始、ことし4月からはタルトやデニッシュも発売した。

 来期収穫分(1〜4月)は300キロを予定。スイーツ販売のほか、青果市場への出荷も見据え、1300万円の売り上げを目指す。高嶺社長は「栽培規模を拡大し、農園での体験収穫やブルーベリージャムを作るお菓子教室なども実現させたい」と話している。

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