【東京】「第６回日隅一雄・情報流通促進賞」の表彰式が１３日、都内であり、沖縄タイムス北部報道部長の阿部岳記者（４４）に奨励賞が贈られた。

　高江ヘリパッド問題を巡る著書「ルポ沖縄　国家の暴力」（朝日新聞出版）が「最も厳しい現場に身を置きつつ、構造的な言論状況や日本の劣化を浮き彫りにしようと挑戦している」と評価された。

　同賞は、沖縄密約開示訴訟にも関わった元新聞記者で弁護士の故日隅一雄さんの遺志を継いで発足。表現の自由、情報公開、国民主権の促進に貢献する活動を評価している。

　今年は過去最多の７件を表彰した。主催する日隅一雄・情報流通促進基金の海渡雄一代表理事は「政府が情報を平気で改ざんするひどい状況の中、最多の表彰は必然性があった」と語った。大賞は「優生手術に対する謝罪を求める会」に贈られた。