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正社員希望したのに… 沖縄では狭き門、85%かなわず「求人少なくミスマッチ」
政治・経済
2018-06-18 06:00:00
沖縄県内のハローワークで2017年度に正社員を希望して就職活動した5万864人のうち、実際に正社員として就職できたのは7601人と全体の14・9%で、全国の22・6%より7・7ポイント低かったことが沖縄労働局のまとめで分かった。有効求人倍率が1倍を超えた一方で、正社員で就職できる割合は依然として低い現状が浮かび上がった。(政経部・屋?菜々子) 17年度にハローワークに登録した新規求職者は、在職者も含め7万1168人。うち正社員希望者は71・5%で、全国の65・6%より5・9ポイント高かった。県内は、全国よりも正社員を希望する割合は高い一方、正社員として就職できる割合は低い現状にある。
性別で見ると男性では、新規求職者2万7954人のうち、正社員希望者は87%にあたる2万4321人で、全国の78・8%より8・2ポイント高い。実際に正社員で就職できたのは3890人と16・0%にとどまり、全国の24・8%より8・8ポイント低かった。
女性では、新規求職者4万3066人のうち、正社員希望者は61・4%にあたる2万6462人で、全国の54・9%より6・5ポイント高いが、正社員で就職したのは3707人の14・0%。全国の20・0%より6・0ポイント低く、男性と同じ傾向にある。
労働局職業安定部の村上優作部長は、背景に「全国と比べると正社員求人数が少なく、雇用のミスマッチの問題がある」と指摘する。17年度に県内のハローワークで受け付けた全求人のうち、正社員求人は29・3%で、全国の42・5%より13・2ポイント低く、県内の正社員有効求人倍率は0・49倍で、全国の1・03倍の半分以下と全国で最も低い。
同局は「正社員求人でも給与や長時間労働など、待遇が求職者の希望に合わない場合は人が集まらない」といい、「雇用の質」の改善の必要性も強調する。
ここ数年は、求職者が年々減少し、正社員求人は増加傾向にある。しかし、正社員の求人割合が高い介護職や建設業では資格が必要なことやきついイメージで敬遠されがちなため、人手不足となっており、雇用のミスマッチが生じている。
このため、ハローワークでは、資格取得の案内や、人手不足の業界の求職者向けセミナーを開催するなど対策を講じている。
村上部長は、求職者には「職種や勤務地など幅を広げて正社員求人を探してほしい」と話す。また、ハローワークでは検索端末機より、窓口を利用した方が自分に合った求人を見つけやすいといい「ぜひ窓口で相談してほしい」と呼び掛けている。
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