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沖縄産マンゴー「例をみない不作」 生産量、昨年の3割減か
政治・経済
2018-06-07 05:00:00
2018年沖縄県産マンゴーの生産量が昨年より3〜4割落ち込む見込みだ。蕾(つぼみ)の割合を示す「出蕾(しゅつらい)率」は3月20日時点で本島南部が48%、宮古は38%と昨年同時期比で3割近く減少。昨年の収穫時期の遅れで樹勢が衰える「樹木の疲れ」や1月下旬〜2月の寒波、日照不足が要因とみられる。豊作だった前年から一転、大幅減の見込みに、農家は「例をみない不作だ」と頭を抱える。お中元用ギフトにも影響が予想される。(政経部・川野百合子、宮古支局・仲田佳史) 県内生産量の約4割を占める宮古島は昨年、過去3番目に高い765トンを収穫した。だが、今年は400〜500トン台にとどまる見通しだ。JAおきなわ宮古地区本部の国吉竜夫マンゴー専門部会長(67)は「昨年の半分しか開花しておらず厳しい状況だ。他の農家も同じと聞いているので、全体的に落ち込むだろう」と話す。
本島南部も同様の傾向にある。JAおきなわ豊見城地区の果樹担当によると、昨年の共選場で取り扱ったマンゴーは約350トン。「今年は300トンも厳しい。よくて270〜280トンくらいではないか」と予想する。
マンゴーは例年、7月中旬〜下旬に収穫最盛期を迎えるが、昨年は7月下旬〜8月上旬と2週間近く遅れた。その結果、今年は樹勢回復の遅れが発生し、出蕾の条件に合った樹の状態に間に合わず、出蕾不良が起きた。また、花が咲く1月末〜2月は平年より気温が低く、必要な日照も不足したため、生産量の大幅減の見込みとなった。
宮古農林水産振興センターの担当者は「出荷のピークは平年7月上旬だが、今年は中旬〜下旬になりそうだ。一枝に一つの果実で指導しているが、生産量を確保するために2、3個付けるという農家も出てくるだろう」と話した。
県農林水産部では各地域で着果状況の調査し、来週以降に統計をまとめて発表する予定。
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