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「海底トンネル」で沖縄本島〜伊江島つなごう 琉大教授が提案する利点は?

文化・芸能 2017-12-13 05:30:00

「海底トンネル」で沖縄本島〜伊江島つなごう 琉大教授が提案する利点は?
 琉球大学工学部の藍檀(あいだん)オメル教授(環境建設工学)は5日、沖縄県伊江村の農村環境改善センターで島袋秀幸村長ら村民約35人を前に、伊江島〜本部半島間に約5・8キロの海底トンネルを敷くことを提案した。伊江島空港の滑走路を延長後、新空港として海底トンネルと結ぶことも提案し、北部の観光地へのアクセス時間短縮や北部経済の活性化の意義などを強調した。

 藍檀教授はトルコで、アジアと欧州を結ぶボスポラス海峡を通る二つの海底トンネルの設計と施工に関わった経験がある。

 設計案によると、海底トンネルは伊江島東部の村東江前と本部町備瀬を結ぶ。海底から20メートル下の岩盤を円筒状に掘ってコンクリートで固める工法で、直径は14メートル。往復路それぞれ走行する階層を分ける「2階建て」に加え、非常用の車が走る階層も設ける。

 「コンクリートは水を通さないため、基本的に排水はいらず、メンテナンスフリー(保守不要)となる」と藍檀教授。海底のため気象条件によって通行を左右されず、地震や塩害に強いメリットもあるという。

 工期は工事着手から2年以内と推定。総事業費は各種調査の結果や資材費などによって変わるため「現時点では計算できない」としながらも、「耐用年数は最低でも200年以上。橋に比べランニングコストでも優れる」とした。

 さらに、伊江島空港の機能を拡充することで「日本全国から本島北部へアクセスしやすくなる。那覇空港の非常時に第2のアクセス手段としても大きな役割を果たせる」と強調し、海底トンネルも含めた北部地域の経済活性化に期待した。

 提案を受け、島袋村長は「橋であれトンネルであれ、本島とつながることは長年、多くの村民が望んできた。いい提案をもらった」と感謝し、「各団体の意見も聞き、村民の間で議論を深め、村としての合意をつくりたい」と述べた。
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