沖縄の情報TOP

　三線の材料となる黒木（クルチ）を育てて後世に県産の三線を残そうという「くるちの杜（もり）１００年プロジェクトｉｎ読谷（よみたん）２０１７」（主催・同実行委員会）の音楽祭が８日、沖縄県読谷村文化センター前広場であった。平均年齢８４歳のおばあちゃんら１５人でつくる「読谷ばあちゃん合唱団Ｚ」が初めてステージに立ち、元気な歌声を響かせた。

　「合唱団Ｚ」の「Ｚ」は座喜味の頭文字で、中心メンバーは設立１００年を超える座喜味婦人会で活躍した女性たちだ。ステージでは、にわか雨のアクシデントにも負けず、「てぃんさぐぬ花」など２曲を披露。生育に１００年かかるというクルチのプロジェクトに、１００年活動してきた先輩としてエールを送った。

　最高齢の真栄田悦子さん（９６）は「拍手がうれしかった。歌うのは好き。またあったらやります」と意欲満々。松田敬子さん（９０）も「私たちのようにくるちも１００年生きて大きくなったら、世の中のためになってほしい」と話した。

　この日は、座喜味城跡公園での育樹祭で新たに５０本を植樹。これまでのクルチと合わせ約３千本となった。また、１９００年代のハワイ移民を支援した実業家の半生を描いた演劇「ヒヤミカチウチナー！平良新助物語」の上演もあった。